土工など7工種で要領策定 森林土木工事を追加 佐賀県は、建設現場の生産性向上などを目的として、ICT活用工事の対象工種を拡大する。新たに農林水産部が発注する森林土木工事を追加し、「土工」や「付帯構造物設置工」など7工種に関する試行実施要領を策定。7月30日以降の公告案件から適用する。
県では、県土整備部の発注する土木工事や舗装工事、河川浚渫、地盤改良工、付帯構造物設置工、法面工などを対象に建設現場の生産性や建設労働者の賃金水準の向上、安全性の確保などを目的としてICT活用工事を試行導入している。
今回は新たに農林水産部が発注する森林土木工事を追加し、▽土工▽付帯構造物設置工▽法面工▽作業土工(床堀)▽舗装工▽土工1000立方b未満▽小規模土工―の7工種に関する試行実施要領を策定した。
ICT活用工事の発注は、受注者希望型を基本とするが、発注者指定型として発注することを妨げないものとし、特記仕様書にICT活用工事である旨を明示する。
ICT活用工事は@3次元起工測量A3次元設計データ作成BICT建設機械による施工C3次元出来形管理などの施工管理D3次元データの納品―のうち、@―Dの全ての段階でICT施工技術を必須とする工事を「標準型」と設定。A、C、Dの段階でICT施工技術の活用を必須とし、@、Bの段階で受注者の希望によりICT施工技術をどちらか一方、またはどちらも活用しない工事を「簡易型」とする。
工事成績評定については、標準型を実施した場合は創意工夫における施工で「情報化施工技術を活用した工事」において2点加点し、簡易型を実施した場合は創意工夫における施工の「その他」で1点を加点する。
また、ICT活用工事を途中で中止した場合は、発注者指名型が法令遵守などで減点となり、受注者希望型は加点対象とせず、減点は行わない。