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日刊建設タイムズ社
2023/06/15

【千葉】県に働き掛け実施/木更津港の活性化目指し/富津市

 高橋恭市・富津市長は、木更津港富津地区の港湾施設のさらなる利用促進のため、関連企業のニーズを調査し、活性化が進むよう県に働き掛けていく方針を示した。また、茂木雅宏・建設経済部長は、富津地区の機能強化の利点として「取扱貨物量が増加し、港が活性化され、地域経済への好影響が見込まれる」との見解を示し、「木更津港長期構想検討会において、富津地区のさらなる活用や活性化に向けた意見などを述べていきたい」と話した。7日の6月定例議会一般質問で、三木千明議員(自由民主賢政会)の質問に応じたもの。
 木更津港は、東京湾の東岸南部に位置し、1968年に重要港湾の指定を受け、横浜港、川崎港、東京港、千葉港と並び、首都圏の発展に寄与している。
 海岸延長は28・447kmで、木更津3地区、君津地区、富津地区の5地区に分けられている。
 富津地区には、JERA富津火力発電所、日本製鉄の研究施設、日本ハイボルテージケーブルのほか、リサイクル関連企業が稼働している。
 また、公共埠頭は港湾工事の海上輸送基地として利用され、近接する港湾関連用地には中古自動車のモータープールがある。大規模災害時に円滑な緊急物資などの輸送機能を確保するための耐震強化岸壁が整備されている。地区内にある富津みなと公園は、多目的運動広場や展望広場など、多彩な機能を有している。
 木更津港長期構想検討会は、港湾計画の改訂から10年以上が経過したことを受けたことに伴い、港湾計画の改訂に先立ち、おおむね20〜30年後の将来を展望する長期的な指針となる長期構想を策定するため、3月23日に設立された。年度内に4回の会議を行い、2024年3月までに長期構想を策定する予定。
 そのほか、茂木部長は、富津市新富工場協議会会員に対して富津地区の振興に係るアンケート調査を実施し、取りまとめを行っていると明かし、「調査結果を踏まえ、県に働き掛けていきたい」とした。
 三木議員は「耐震岸壁などを備えた自治体は多くなく、物流に特化した港湾において慢性的な渋滞が発生している状況にも関わらず、富津地区は十分な利用がなされていない。富津地区の利用を徹底して促進することで、市へのプラスの効果が発生するものと確信している」とし、「緊急避難港としての位置付けを越え、あるものは有効に活用し、市のプラスにもなるような展開に持ち込むような働き掛けをしていくべき」との持論を述べた。
 さらに「大型船舶を誘致するためには一般的に水深12m以上が必要だが、現状は4〜7・5mとなっており、浚渫や係留施設の整備が必要となる。経済効果が見込めるなら、可能性を追求してほしい」と要請した。k_times_comをフォローしましょう
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