米原市は、耐震性が不足している須川地先のため池「尼ケ洞池」について、耐震化に向けた改修に取り組む。市で委託した補助事業採択を見据えた改修事業計画策定および測量業務は21年度完了し、23年度に事業採択の申請手続きを行う考え。順調に新規事業に採択されれば所管が移った県より24年度に詳細設計が発注され、25年度にも初弾となる仮設工事を発注・施工し、26〜27年度の2ヵ年で堤体本体改修工事を進め、3ヵ年での施工完了を計画している。
農業用水などに利用されている「尼ケ洞池」(須川地先)は、堤高1・3b、堤長40b、洪水吐1ヵ所を備えた貯水量2400立方b規模のため池。老朽化が進み過年度に実施した耐震診断で耐震性が不足しているとの判定結果を受けており、決壊した場合の浸水区域に家屋や公共施設が存在し、人的被害を与える恐れがある―とする県の市内21ヵ所の「防災重点ため池」に指定されている。
米原市では補助事業採択申請に向け、採択可能な事業計画の作成を基本方針とし、21年度に事業計画策定業務を浜エンジニアリング米原支店(米原市)に委託し、堤体・洪水吐の危険箇所・安全性の確認調査に基づく設計基本計画、対策工法の提案、堤体・洪水吐の概略設計―などを実施しまとめた。また採択申請書作成に必要な測量をトーワ測量(米原市)に委託し、21年度完了している。
21年度策定済の事業計画に基づき、23年度は新規事業採択に向けた申請手続きを市で行い、順調に新規事業採択されれば県に所管が移り、24年度の詳細設計から25年度の初弾工事発注、全3ヵ年での施工―を見込んでいる。
提供:滋賀産業新聞