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日刊建設タイムズ社
2023/06/13

【千葉】期成同盟設立も検討/関係者一丸で湾口道路要望/富津市

 富津市は、房総地域の13市町で構成する房総地域東京湾口道路建設促進協議会について、期成同盟会として組織再編することも検討し、年度内に方向性を固め、1回目の会合を持ちたい考えを示した。7日の6月定例議会一般質問では、三木千明議員(自由民主賢政会)が東京湾口道路について取り上げた。高橋恭市・富津市長は、「これまで市単独で要望活動を進めてきたが、2023年からは、実現を望む関係者が一丸となり、国に対する要望活動をスタートさせていきたい。接岸地となる富津市が、活動の先頭となって力強く進めていく」と語った。
 東京湾口道路は、東京湾口部分の浦賀水道を横断し、富津市から神奈川県横須賀市に至る延長約17kmの道路として構想されているが、08年7月4日閣議決定の国土形成計画において「長期的視点から取り組む」とされ、事実上の凍結となっている。
 高橋市長は、東京湾口道路について「房総半島において将来の発展に大きく貢献する道路」との考えを示し、「東京湾口道路が完成すると、東京湾岸道路や東京湾アクアラインなどとともに東京湾岸を八の字に結ぶ東京湾環状道路が完成する。これにより、東京湾岸に広がる各種の都市機能や産業の連携が強まり、首都圏と房総地域のアクセスがより一層、向上する」との見解を示した。
 さらに「市にとっても、東京湾アクアラインの着岸地である木更津市金田地区周辺で見られるような都市開発が進み、産業や観光の振興、雇用の創出、人口の増加といった効果が見込まれる。また、自立性の高い地域の形成と分散型ネットワーク構造の形成に寄与するほか、災害時においても多大な役割を果たす道路となる」と期待を寄せた。
 石川富博・企画政策部長は、建設促進に関する経緯について「14年度に開催した房総地域東京湾口道路建設促進協議会の総会において、以降の活動は事務局のみで行うこととなり、14年以降は事務局の富津市が地元選出国会議員および国土交通大臣などに対し、首都圏の均衡ある発展と半島性を解消し、房総地域の活性化を促進する東京湾口道路の早期建設に向け、構想の具体化を図ることを趣旨とする要望活動を毎年、継続して行っている」と説明した。
 関係者一丸となった要望活動の再始動に向けては、房総地域東京湾口道路建設促進協議会の構成自治体に対する意向調査を実施しており、今後、県県土整備部と進め方に関する協議を行う予定。さらに、房総地域東京湾口道路建設促進協議会と市・市議会・市内の観光産業界・市民団体などで構成する富津市東京湾口道路建設促進協議会の統合のほか、他の市町の民間団体や事業者などを巻き込むことも検討していく。
 
熊谷俊人知事も必要性を認識
 
 5月26日、県庁本庁舎5階大会議室を本部としてウェブ会議形式で開かれた「23年度市町村長会議」では、白石治和・鋸南町長が南房総エリアにおける交通インフラ整備のさらなる推進の必要性を指摘し、県の考え方を質問した。
 熊谷俊人知事はこれに対し、「東京湾口道路は、東京湾岸道路とともに広域的な道路ネットワークを構成する道路。実現に必要な調査について、国に要望していきたい」と述べた。k_times_comをフォローしましょう
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