金沢市は12日、西町三番丁16番地「金沢美大柳宗理デザインミュージアム(仮称)改修工事基本設計業務委託」を制約付き一般競争入札で公告した。参加申請書は19日から21日まで受け付け、開札は27日に行われる。
入札参加資格については、▽建築関係建設コンサルタント「A」、または「B」等級に格付け▽市内に本店を有する▽同コンサルタントの年間平均業務実績高が5000万円以上▽2013年4月1日以後、RC造またはSRC造で、延べ床面積850平方メートル以上の新築、増築、改築または改修の設計実績−など。
委託内容は、金沢美大柳宗理デザインミュージアム(仮称)の改修に係る基本設計業務一式。予定価格は1905万円。 履行期間は24年2月29日まで。
デザインミュージアムは、既設の西町教育研修館を活用して新設。同館(旧石川県繊維会館)の設計は金沢出身の建築家・谷口吉郎氏が手掛け、施設規模はRC造地下1階地上3階建てで、延べ床面積1683平方メートル。国内外から評価の高い建築意匠を継承するとともに、建物の耐震化、エレベーターや多目的トイレの設置などバリアフリー化も施す。1952(昭和27)年に完成し、昨年10月31日には国登録有形文化財に指定された。
なお、日本を代表する工業デザイナー・柳宗理氏は、デザイン活動等の傍ら約50年にわたり、金沢美術工芸大学で教鞭をとり、12年3月には各種作品をはじめとするデザイン関係資料約7000点余りが財団法人柳工業デザイン研究会から金沢美大に寄託。これを契機に、大学附置施設として尾張町に柳宗理記念デザイン研究所(旧菓子文化会館)を設け、現在、約200点を常設展示している。