松山市は、中予圏域の3市3町で実施するごみの広域化処理に向け、南クリーンセンターの敷地内に新たな処理施設を整備するため、2023年度に整備基本計画の策定作業に着手する。6月市議会定例会(6月9日開会)に提出する補正予算案に、建設予定地の測量調査などの委託料も含めた関係事業費を盛り込んだ。予算が認められれば業務委託先の選定作業を急ぐ見通しだ。24年度までの2カ年で策定作業を進める。
事業では、松山市、伊予市、東温市、久万高原町、松前町、砥部町でつくる松山ブロックごみ処理広域化検討協議会が23年3月に交わした基本合意に基づき、可燃ごみと粗大ごみを対象に広域処理を行う。構成市町による連絡会議が松山市に中間処理と残渣(ざんさ)の最終処分(再生利用を含む)を委託する。施設は松山市西クリーンセンターを広域処理施設の一つとして継続運用するとともに、同市南クリーンセンター敷地内(市坪西町1000ノ1)に新施設を建設して対応する。
新施設は、ブロック全体の処理量に対して西クリーンセンターの処理能力で不足する分(年間推計5万6040d)を補う施設として、南クリーンセンター敷地内(2万8666平方bのうち約1万1000平方bを利用)に整備する。必要な処理能力は可燃ごみが日量160〜210d、粗大ごみが日量35〜46d。概算事業費は220億円程度とし、32年度の供用開始を目指す。詳細は今後作成する整備基本計画の中で固めていくが、新施設の可燃ごみ処理施設はストーカ式燃焼炉、粗大ごみ処理施設は破砕選別施設とすることが既に決まっている。
市は6月補正予算案に、新南クリーンセンターの整備基本計画の策定費として24年度までの限度額4640万円の設定と、測量調査費を含めた委託料1461万円など事業費1592万円を計上している。
提供:建通新聞社