香川県は、高松市にある高松港玉藻地区に11万d級大型クルーズ客船を受け入れ可能にするため、「玉藻地区マイナス10b岸壁」を既設の延長310bから395bに延伸する。これに向けた港湾計画の変更手続きのために6月5日に香川県地方港湾審議会を開いて変更案を諮問し承認された。国土交通省に計画を送付するとともに、港湾計画の概要を県報で公示する。
整備概要は、既設の岸壁の先の、ドルフィン(係留施設)3基が設置されている箇所に延長88bの桟橋を整備し、さらにその先にドルフィン2基を建設することで、係留施設延長を現在から85b延伸し395bとするもの。水深は10b。
既存のドルフィンを解体した跡に桟橋を建設する計画。具体的な形状や位置は詳細設計で詰めていく。
計画の変更を経て、事業化するために本年度中にも県の事業評価委員会に諮る。さらに、国の補助金を活用するための予算要求を行っていく。フェリー会社などへの影響を減らすためになるべく工事期間を短くしたい考えで、全体の設計を完了させて工期を少なくできるスケジュールを検討する。
現在の高松港玉藻地区では5万d級までのクルーズ船しか受け入れることができず、11万d級が入港できる朝日地区では定期コンテナ貨物船との調整も必要となっている。旅客線の大型化に対応し、港のにぎわい空間を作り出すために計画を変更し拡充整備を行うことにした。
提供:建通新聞社