高知県中央東土木事務所永瀬ダム管理事務所は、ダム貯水池内の堆積土砂を取り除く緊急浚渫推進工事を進めており、2023年度は2件の発注を予定している。2件とも一般競争入札を6月下旬に公告する予定で、工期はどちらも約10カ月。ともに土木政策課契約案件となっている。
工事場所は香美市物部町仙頭、佐岡の2カ所。掘削土量は合計約6万立方bで、仙頭が約2万立方b、佐岡が約3万立方bを想定。残りの1万立方bは、現地の状況や予算を見ながら仙頭、佐岡のいずれかに配分する。
永瀬ダムは、豪雨災害などを原因とする広域的な山腹崩壊、土砂流入が頻発しており、18年度時点で1700万立方b超の土砂が堆積していた。20年度から緊急浚渫推進事業として土砂を取り除いており、これまでに約13万立方bの浚渫を完了している。今回の工事の他、24年度にも6万立方bの浚渫を行う予定だ。
県は現在、永瀬ダムの再生計画案策定を進めており、ニュージェック高知営業所(高知市)が担当して24年3月25日までの履行期間で内容を詰めている。堆砂問題に関する対策も検討しており、土砂掘削や浚渫を短期的に実施し、長期的にはバイパスによる排砂を想定している。
提供:建通新聞社