今治市は、上水道事業運営の指針となる「水道ビジョン」を13年ぶりに改定し、重要給水管路耐震化事業と予備水源や水融通管の整備といった渇水対策事業を新たに盛り込んだ。改定水道ビジョンの計画期間は2023〜35年度で、新規事業の他、現状の7上水道(今治、玉川、大西、菊間、朝倉、波方、越智諸島)、1簡易水道、1飲料水供給施設体制から、1上水道、1簡易水道、1飲料水供給事業に統合することを目指す。
重要給水施設管路耐震化事業では、救急指定病院や避難所までの水道管の耐震化を進める。25〜34年度に三反地取水堰〜高橋分岐までの導水管更新を行う。事業費は33億3344万円。その他重要給水施設管路耐震化事業には、35年度までの事業費として83億1966万円を見込んでいる。
渇水対策事業では、予備水源整備として高橋接合井整備を23〜26年度に行う。事業費は7億8615万円。また島しょ部で進めている宮窪〜伯方地区間の水融通管の整備を25年度まで行う。事業費は1億6600万円。その他、宮窪送水ポンプ場整備を32〜35年度(事業費2億6000万円)、伯方送水ポンプ場整備を28〜31年度(事業費3億2400万円)に行う。
水道事業の統合では、今治上水道にある高橋浄水場と馬越浄水場からの広域送水を玉川、菊間、越智諸島(伯方)まで広げる。広域送水管の整備としては、今治〜玉川地区送水管整備を35年度まで行う。事業費は17億5522万円。
改定前からの既定事業について事業費の見直しを行い、種地区(白石・光安)配水施設整備(23〜26年度)は1億1325万円、新亀岡配水池整備(23〜25年度)は3億3000万円、新宮窪配水池整備(24〜27年度)は2億1000万円とした。着手済みの事業でも見直しを行い、高橋浄水場〜馬越浄水場連絡管整備(〜25年度)は7億5715万円、山之内高区配水池整備(〜24年度)は8500万円に減額、東山・松尾地区整備(〜33年度)は1億5000万円、大下浄水場更新(〜23年度)は2億3000万円に増額した。
この他、35年度までの老朽管路の更新に41億3627万円、老朽施設や設備の更新に27億3950万円をそれぞれ見込んでいる。
提供:建通新聞社