日本工業経済新聞社(群馬)
2023/06/07
【群馬】県安中土木事務所の23年度主要事業概要
県安中土木事務所(川端宏充所長)は2023年度の主要事業概要を示した。碓氷川(中宿地区)堤防整備事業の(仮称)湯ノ入橋はニューマチックケーソン基礎で施工するP2橋脚やA1橋台の設置工事を発注する。西毛広域幹線道路整備については、安中富岡工区で(仮称)碓氷川橋のP1橋脚工や(仮称)道前久保本線函渠工等、高崎安中工区においては(仮称)鍛冶屋川橋のA1橋台工等を行う。
湯ノ入橋は、橋長147・5m、幅員7・7mの鋼3径間連続合成鈑桁橋として碓氷川に架設する。県が進める碓氷川築堤工事により堤防高が変わるため、中宿地内の既存橋梁下流側に新橋を架設。右岸側からA1、P1、P2、A2を設置する。橋台2基は逆T式、橋脚2基については壁式で整備を行う。P1とA2の設置工事は大手組(安中市)が受注。P1の工事は完了しており、A2については工事を進めているところ。
23年度に発注するP2は高さ12・5m、幅7・7m、鉄筋約31t、コンクリート約406立方mで築造。ニューマチックケーソンで整備する基礎は高さ5m、幅9m、コンクリート約292立方mで設置する。A1は高さ6m、幅7・7mで建設。鉄筋約5tと約141立方mのコンクリートで築造する。基礎はφ1200o、長さ9・5mの場所打ち杭を4本打設する。
西毛広域幹線道路安中富岡工区に整備する碓氷川橋は、安中市安中地先の碓氷川に新設する。橋長99m、全幅13・8〜22・4mの鋼2径間連続合成少数鈑桁橋。P1橋脚は張り出し式で整備、高さ20m、幅19mの規模となる。約1030立方mのコンクリートと約140tの鉄筋で設置する。また、道前久保本線函渠は、安中市上間仁田地内に整備する(仮称)天神川函渠の北側に新設。内空断面14・1m×5・7mのボックスカルバートを現場打ちで延長5m築造する。約292立方mのコンクリートと約47tの鉄筋を使用し整備。函渠内を安中市道4710号線が通り、函渠の上部は西毛広域幹線道路が通過する。
鍛冶屋川橋は安中市下秋間地先に新設。鍛冶屋川を跨ぐ橋長40m、有効幅員11・5mの鋼単純合成少数I桁橋、右岸側に整備するA1は直接基礎の逆T式で、高さは15mの規模となる。約60tの鉄筋と約687立方mのコンクリートで築造する。
この他の主要事業は次の通り。
【碓氷川河床低下対策事業】
安中市人見地先で実施。安中市道の碓氷大橋下流側で魚道を備えた床止工を整備する。22年度に碓氷大橋直下流で工事を実施。23年度は左岸側に設置されている消波ブロックの下流側で床止工を行う。水叩き部分を含めて幅26・5m、高さ2・2m、コンクリート約545立方mで築造する。水叩き部分の鉄筋量は約11t。右岸側には延長8m、幅8mの魚道をφ300o内外の自然石を使用して、植石で設置する。
【都市計画道路南北中央幹線無電柱化推進計画事業】
安中市安中一丁目ほか地内で事業を進める。23年度は電線共同溝工事や雨水管渠付け替え工事などを実施。電線共同溝工事は測点番号bWから南へ向かった安中高校入口交差点(測点番号12+10)までの約90m区間の東側を対象に行う。この他、安中高校入口交差点から南進した区間西側の工事も検討している。
【中関地区事業間連携砂防事業(地すべり)】
安中市西上秋間地内の14・8ha区域を対象に実施。22年度までに集水井工2カ所、集排水ボーリング工を3720m行った。23年度は地すべり観測業務を継続し、排水路工や横ボーリング工を実施する。排水路工は500o×400oのU字溝とφ300oの有孔管をそれぞれ延長40m敷設。φ40oのVP管を10本敷設する横ボーリング工については合計570m施工する。