建通新聞社
2023/06/06
【大阪】オランダパビリオン テーマは共創の礎
2025年日本国際博覧会協会とオランダ王国は6月5日、オランダパビリオンのコンセプトデザインについて大阪市内で発表した。「コモングラウンド(共創の礎)」をテーマに「A New Dawn―新たな幕開け」という名称のパビリオンを整備する。設計・施工などは日蘭共同コンソーシアムが担当。日本からは淺沼組(大阪市浪速区)が参画する。
オランダパビリオンでは、持続可能な社会を構築させるための重要な要因として「エネルギー転換」を提案。資源不足と化石燃料依存からの脱却を目指し、再生可能なクリーンエネルギーを水から生成するというオランダの新技術を紹介する。
パビリオンの外観や屋根のテーマには「水」を採用。中央には、無限なクリーンエネルギーと日の出を象徴する「man made sun―次世代への太陽」と呼ばれる直径11bの巨大な球体を設置する。球体の中に入ることも可能だ。人々が集い、探求し、刺激し合う開かれた空間で、来場者は実際に有害排出ガスなどが出ないエネルギーづくりを体験できる。
パビリオンは大屋根(リング)の西側に整備される。2階建てで、幅40b×奥行15bの施設となる。延べ床面積は1185平方b。地質調査の結果を基に構造を検討する。
設計・施工などは、RAU(オランダ、建築事務所)、Tellart(オランダ、体験型デザインスタジオ)、DGMR(オランダ、エンジニアリング・コンサルタント会社)、淺沼組が担当。
発表会には、在大阪オランダ王国総領事館のマーク・カウパース総領事兼陳列区域オランダ政府代表と万博協会の石毛博行事務総長の他、大阪府の吉村洋文知事、淺沼組の沖田稔コスト管理室長らが参加した。