富山県コンクリート診断士会)の2023年度(第17回)定期総会が3日、富山市のホテルグランテラス富山で開かれ、任期満了に伴う役員改選で、森直生会長(アイズ総合代表取締役)の再任などを決定した。
総会には正会員60人、準会員4人の計64人のうち、委任状23人を含めて46人が出席。開会にあたり、森会長があいさつし、「コロナ禍が落ち着き、対面で総会を開けることに感謝したい。線状降水帯の災害級の雨により、各地で被害が発生しているが、富山県はいつも被害が少なく恵まれた土地」と述べた上で、「われわれコンクリート診断士はインフラの点検、診断、国土強靱化など、色んなものに携わっているが、災害が起きる前にやるべき仕事は多々ある。災害後も私たちの力が必要」と話した。
さらに、「診断士会が産学官民のプラットフォームになるべく、北陸3県で連携した行事をスタートさせた矢先にコロナが発生した。コロナも落ち着いたことから、大事な公共インフラを守るため、県とも協力しながら、より活発に動いていきたい」と語った。
来賓から県土木部建設技術企画課の山田晃課長が、「県では成長戦略に基づき、県民のウェルビーイングの向上を目指し、各施策に取り組んでいる。社会資本は県民の幸せの基盤を支えるもの。その整備・充実を図り、機能を維持し、次の世代に引き継ぐことが重要。今後もコンクリート構造物の診断、維持管理に関する幅広い知識や高い技術力を存分に発揮いただき、地域のコンクリート構造物の健全化に寄与され、本県の社会資本の整備や維持管理の推進にさらなる支援を賜りたい」と祝辞を述べた。
議事では22年度事業報告・収支決算、23年度事業計画と収支予算、役員改選を審議し承認した。事業計画によると、10月中旬に現場見学会もしくは大学施設見学会、12月中旬に技術セミナーを開くほか、2月下旬には診断士の資格取得を目指す人のための講座を実施する。また、9月中旬の富山県土木部技術職員研修に講師も派遣する。
議事終了後には、富山大学都市デザイン学部都市・交通デザイン学科准教授の河野哲也氏による講演会「道路構造物の性能診断の観点について」も行われた。
以下、会長を除く新役員(敬称略)。▽副会長=細野恭成(アイペック)、古野昌吾(新日本コンサルタント)▽監査役=川口清美(北建コンサル)▽幹事(会計)=藤本一行(丸新志鷹建設)▽幹事=安川榮志(富山西部生コン)、西野哲史(リペア)、白上新(北電技術コンサルタント)、寺嶋毅(富山県土木部)、高瀬俊介(富山交易)、馬場幸大(ホクエツ北陸)−。事務局長は開米浩久氏が務め、事務局は新日本コンサルタント内に置く。