共立メンテナンス(東京都千代田区外神田2ノ18ノ8)は、社員寮や学生寮を整備・運営する「寮事業」について、名古屋市内への新規出店を計画していることを明らかにした。利用する機関は「決定前」としているものの、2025年春をめどに80室程度の寮を整備するもようだ。この他、寮事業での岐阜・三重・静岡への出店構想や、ドーミーイン(ホテル)事業の計画などを明らかにしている。
同社が5月に発表した28年3月期までの中期経営計画では、寮事業における部屋数を、23年3月期末の4万3300室から5万室とする計画を掲げている。増加分の6700室のうち、北陸・東海地方の割り当ては760室。名古屋市内では、25年春に80室程度の寮の完成を目指す。この他、岐阜県内では岐阜大学向けに、三重県と静岡県でも国立大学向けに出店を検討中。それぞれの完成時期や規模などは、明らかにしていない。
ドーミーイン事業では、東海エリアで3カ所の新規出店を計画。豊橋市の「ドーミーインEXPRESS豊橋」(171室)は11月下旬に開業する予定。伊勢市の「御宿 野乃 伊勢」(140室)と四日市市の「ドーミーイン四日市」(205室)は、ともに事業化に向けて調整を進めているとした。
共立メンテナンスは中期経営計画の中で、5年間の設備投資額を2000億円と試算した。このうち寮開発事業には100億円、ホテル事業には1600億円を充てている。同社は両事業の計画・構想はあくまで「23年5月時点」とし、変更の可能性もあるとしているものの、総額1700億円にも上る大型投資は今後、注目を集めそうだ。
提供:建通新聞社