秋田市市場管理室は、卸売市場の再整備に関し、6月補正予算案に地質調査費、土壌汚染状況調査費として計4,459万9,000円を計上した。地質調査は基本計画で事業費を算出する際や設計段階で活用。土壌汚染状況調査では、土壌を汚染する自然由来のヒ素や鉛などが含有されていないか分析する。予算化後、それぞれ7月の公告を目指す。
現在の卸売市場(外旭川字待合28)は、平成3年度に建設された花き棟(S造1,753u)のほか、昭和49年度に建設された青果棟(RC・S造10,731u)、水産棟(同10,083u)などで構成されている。主要な建物は昭和50年の開場から48年が経過し、インフラ設備等の老朽化が進行しているため、再整備する。
再整備に向けては昨年度末、基本構想を策定。現市場用地(139,520u)と東側民有地を使用し、DBO方式、現地ローリング建替方式による全面建て替えを検討している。再整備後の市場施設の規模(建物・敷地)は現状面積の71%を基本とし、建物・敷地いずれも現状の66〜76%の規模を想定している。
施設配置については、青果棟と水産棟を一体化した「一体型」案(配置案1)と、青果棟、水産棟、花き棟をそれぞれ単独の施設として整備する「独立型」案(配置案2)を比較検討し、現在、策定作業を進めている基本計画で配置を決定する。
施設に必要な機能には◇売場 ◇買荷保管 ◇荷捌 ◇事業所 ◇加工 ◇物流 ◇管理 ◇関連事業 ◇その他(労働環境整備など)―をあげている。基本構想では、6年度に事業者を選定し、7年度から設計に着手するとしている。
また、今年4月には工期短縮につながる提案や余剰地活用のニーズなどを把握するため、民間事業者へのプレヒアリングを開始。先月29日からヒアリングを行い、建設業やデベロッパーなど数者が参加している。残り1者のヒアリングを終えた後、早ければ今月下旬までに実施結果を公表する方針。
提供:
秋田建設工業新聞社