建通新聞社
2023/06/02
【大阪】万博の河PPテーマ館は廃校を活用
2025年大阪・関西万博に出展される河P直美プロデューサー(P)のテーマ館「いのちのあかし」に、奈良県と京都府の廃校校舎が活用される。コンセプトは「毎日が、人類史上はじめての対話」。
活用される校舎は、旧奈良県戸津川村立折立中学校の北棟・南棟と、旧京都府福知山市立細見小学校中出分校の3校舎。折立中の南棟(延べ床面積970平方b)が「エントランス」、北棟(同943平方b)が「森の集会所」、細見小(同362平方b)が「対話シアター」に生まれ変わる。今後、各校舎の移設に向けた現地調査や解体工事を行い、24年1月ごろに着工する。
計画統括は森ビル(東京都港区)の杉山央氏、建築・設計はSUO一級建築士事務所(京都市上京区)の周防貴之氏、展示・バーチャルコンテンツはソニーマーケティング(東京都品川区)の佐藤哲也氏、植栽・環境デザインはDAISHIZEN(東京都港区)の齊藤太一氏が担当する。
また、石黒浩Pと中島さち子Pのテーマ館についても整備事業者の詳細が公表された。石黒Pのテーマ館の名称は「いのちの未来」。鉄骨造2階建てで、外壁には水が流れる。基本・実施設計は石本建築事務所(大阪市中央区)、設計協力は長谷工コーポレーション大阪エンジニアリング事業部(大阪市中央区)、施工は長谷工コーポレーション(東京都港区)と不二建設(東京都港区)、現物協賛は長谷工コーポレーションが担当。建築・展示空間のディレクターには建築家の遠藤治郎氏を採用する。
中島Pのテーマ館の名称は「いのちの遊び場 クラゲ館」。鉄骨造2階建てで、来場者は2階(大屋根)から1階(半屋外空間)に降りる順路となっている。基本設計は小堀哲夫建築設計事務所(東京都文京区)とオーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド(東京都千代田区)、実施設計・施工は大和ハウス工業(大阪市北区)とフジタ(大阪市北区)、現物協賛は大和ハウス工業が担当。
両テーマ館は8〜9月に着工し、24年9月の完成を目指す。
他にも、落合陽一Pのテーマ館「null²(ヌルヌル)」の公式ウェブサイトが公開されるなど、各テーマ館の詳細が続々と明らかになっている。