日本工業経済新聞社(群馬)
2023/06/02
【群馬】2023年度の主要事業示す
県吾妻農業事務所農村整備課(大嶋孝課長)は、2023年度の県営事業概要を示した。全体9地区で5億3318万7000円を充て、各種事業を推進する。うち、榛名西麓2期地区では、農道補修工事1200mを一般競争入札、開栄橋の補修工を指名競争入札で、ともに第2四半期の発注を予定している。また、田代湯尻地区では農道拡幅と、ほ場整備を計画。本年度の工事着手となり、農道拡幅工事を実施する。
榛名西麓2期地区は、東吾妻町の大戸地先で農道榛名西麓線の補修工事を推進中。本年度の舗装補修工事は1200mを対象に路上路盤再生工で実施する。開栄橋は、延長15・7m、幅員8・5mの単径間単純合成H桁橋。補修内容としては、床版部分の防水工と塗装の塗り替え、伸縮装置の更新などとなる。
田代湯尻地区は、嬬恋村田代地先で6・4haのほ場整備とそれを挟む形の幹線農道2000mの拡幅整備を計画している。道路拡幅を優先して進める方針で、現況の3mから全幅6m程度まで拡幅する。この他、2023年度は幹線道路部分以外の水路や支線道路などの測量設計も予定している。工事と測量設計の発注は、ともに第2四半期の指名競争入札を見込んでいる。
嬬恋村今井地先で実施する仙之入地区は、農道拡幅と排水路の新設、沈砂池の新設を計画。15工事と16工事として、それぞれ第2四半期に指名通知する。15工事で行う農道拡幅は、すれ違いが困難な幅員3m程度の未舗装農道300m区間を対象に、幅員約5mのアスファルト舗装で拡張。あわせて排水路も設置する。16工事では、沈砂池の設置工事と300m程度の拡幅工、排水路工を予定。沈砂池は全体で3カ所整備する計画で1カ所は完成済み。本年度は、残る2カ所のどちらで工事を行うか、これから詰めるとしている。
嬬恋村干俣地区では防除用水の整備を進めている。受水槽の整備とそこにつながるパイプラインの工事を実施しており、23年度は塩ビ管820mの敷設工事と、これまで進めてきた箇所の舗装本復旧工事5000mについて、それぞれ第2四半期に指名通知したい考え。
嬬恋村大笹地区では、農道の路面が荒れていることからオーバーレイと打ち替えを実施している。23年度は農道の舗装補修設計と、大沢橋の耐震補強設計を予定。ともに6月中に指名競争入札で業務を委託する。大沢橋は浅間開拓線種苗管理センター嬬恋農場(田代1017−1)の東側に架設されている。橋長135m、幅員7m、上部工は4径間ポストテンションPC単純T桁橋、下部工は逆T式橋台の構成となっている。工事については、設計の進捗状況を見ながら発注時期の検討を進めるとしている。
嬬恋西部地区は、全体で農道3500mの補修と2橋の耐震補強を行う。橋梁は小在池1号橋と小在池2号橋が対象となっており、規模は共通して橋長9・5m、幅員5・5mの単径間PC単純プレテン床版橋。23年度は小在池2号橋の耐震補強設計を第2四半期に委託する。
美野原3期地区の事業は、中之条町四万地先で矢倉沢掛樋の架け替えを行うもの。掛樋は延長16・34mにW1400o×H900oの規模。本年度の工事着手となっており、掛樋までの工事用道路300mを新設する。発注方法は指名競争入札で第2四半期を予定している。
原地区は、高山村中山地内の畑地20haで、ほ場整備事業を計画。23年に測量・設計を行う見通しで、第2四半期の指名通知を予定している。