香取市は30日、旧・府馬小学校の利活用事業者を選定するための公募型プロポーザルを公告した。原則、土地を有償の賃貸借契約、建物を無償の使用貸借契約とし、市が維持管理を行う防災倉庫と耐震性貯水槽を除く建物および土地を一括で貸し付けるが、部分貸し付けの提案も認める。契約期間は10年を基本とし、特段の申し出がない場合は更新できるものとする。土地の貸付料基準額(u単価)は、月額13・161円。貸し付け対象地全体を一括して貸し付けた場合は、月額30万2373円となる。
府馬小学校は、八都小学校、八都第二小学校、第一山倉小学校、倉小学校との山田地区5校の統合による山田小学校の開校に伴い、18年度末をもって閉校した。閉校後は、投票所・指定避難所(屋内運動場)、指定緊急避難場所・ドクターヘリランデブーポイント(校庭)、スポーツ・地域行事・イベント(校庭、屋内運動場)、消防水利(プール)、防災倉庫・耐震性貯水槽(駐車場)として利用されている。
貸し付け対象敷地は、府馬3429―4の敷地面積2万2975u。都市計画区域内に位置しており、用途地域は無指定。建物は▽校舎=RC造3階建て、延べ床面積3064u、1987年度建築▽食堂=RC造平屋、床面積378u、87年度建築▽屋内運動場=RC造2階建て、延べ床面積969u、88年度建築―で、いずれも新耐震基準を満足している。そのほか、プールや倉庫などがある。
インフラは、プロパンガス、上水道、合併処理浄化槽。貸し付けに当たっては、現状有姿で引き渡す。事業者は、施設の修繕・改修費、光熱水費、維持管理費などを負担する。契約期間満了などに伴い、貸し付け物件を市に返還する際は、市が現状のまま返還することを認めた場合を除き、事業者の負担により原状回復する。プロポ―ザルの参加資格は、法人格を有し、提案施設を設計・建設・管理運営できる資金力と経営能力を持つ単体の事業者または複数の事業者によって構成されるグループなど。
提案事業に求める事項は▽応募者による施設改修計画立案、整備・維持管理、事業運営▽校舎や体育館などの活用▽高い事業継続性▽地域貢献に対する考え方の提案▽地域活性化への寄与▽地域住民との良好な信頼関係の形成▽避難場所・避難所や投票所として指定されている施設の開放▽災害用備蓄品・選挙用物品の保管スペースの確保▽有事の際などにおける耐震性貯水槽の開放―など。
今後は、6月5〜7日に行う現地見学会の参加申し込みを1日に締め切り、8日まで質問を受け付け、13日に回答。14日まで参加表明書、20日まで企画提案書の提出を求め、21日に書類による1次審査を実施し、1次審査結果を通知。同月下旬にプレゼンテーションによる2次審査を行い、7月上旬の2次審査結果通知を経て、基本協定を締結。同月中旬から下旬にかけて地域説明会を開催する。