県総合企画部は29日、「成田空港を核とした産業形成可能性調査業務委託(成田空港を活かした持続可能な地域づくり検討事業)」に係る公募型プロポーザルを公告した。成田国際空港のさらなる機能強化を最大限に生かした周辺地域の活性化を実現するため、日本総合研究所が2022年度に手掛けた「成田空港を活かした持続可能な地域づくり検討業務」で得られた成果を踏まえ、成田空港を核とした産業形成可能性調査を行う。委託料の上限額は3000万円。委託期間は契約締結の日から24年3月4日まで。
調査範囲は成田市、富里市、香取市、山武市、栄町、神崎町、多古町、芝山町、横芝光町の成田空港周辺9市町。
業務内容は、基礎調査、検討対象範囲の絞り込み、産業拠点形成条件整理、民間企業ニーズ調査、事業実現可能性検討(ケーススタディ)など。
具体的には、基礎調査として、関係市町の都市計画マスタープランや産業誘致政策など上位関連計画、22年度における検討の成果、「『新しい成田空港』構想」の中間とりまとめ等を確認し、基礎資料を整理。
基礎調査結果を踏まえて検討対象範囲の絞り込みを行った上で、産業拠点形成を検討するための条件として▽地形・地物・インフラなどの現状▽土地利用規制条件▽埋蔵文化財、ハザードマップ、関係市町意向など――について調査する。
さらに、民間企業のニーズ、動向、関心度合などを把握することを目的に、22年度における検討の成果を参考として空港周辺への立地が期待される産業候補の民間企業や開発業者など10社程度に対してヒアリングを実施。なお、22年度における検討では、航空物流、研究開発、アグリビジネス研究等農業関連、医療機器関連、脱炭素関連などの産業立地が期待できるとした。
各種調査結果を踏まえ、産業分類や立地条件から検討対象5ケース程度を抽出し、成田空港を核とした産業拠点形成の可能性についてケーススタディを行う。
プロポーザルの応募資格は、県の物品等入札参加資格(委託)に登録され、業務の実施に必要となる措置を適切に遂行できる体制を有していることなど。また、業務責任者および業務担当者に対し、過去5年間における同種業務の実績を求めている。
今後は、6月6日に行う業務説明会の参加申し込みを2日に締め切り、9日まで企画提案に関する質問を受け付け、15日までに回答する。28日まで企画提案書の提出を求め、7月13日の企画提案選定委員会においてプレゼンテーション審査および質疑応答を行い、14日に受託候補者の決定を通知する。契約締結は同月下旬の予定。