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建通新聞社(神奈川)
2023/06/01

【神奈川】厚労省 旧長濱検疫所を移築保存

 厚生労働省横浜検疫所は、登録有形文化財「旧長濱検疫所一号係留所」を本年度中に移築するため、5月30日に「旧長濱検疫所一号係留所(厚生労働省横浜検疫所検疫資料館)解体格納工事及び設計監理業務」の一般競争入札を公告した。7月20日まで競争参加資格確認関係書類を受け付け、21日に入札、24日に開札する。復元工事は別途、8月までに発注する。
 解体工事・設計監理業務に参加できるのは、関東・甲信越地域の一般競争入札参加資格を持ち、「建築一式」で「C」または「D」等級の格付を受けている企業。
 業務では一号係留所を解体し、部材を保存するとともに、解体工事と復元工事の設計・監理を行う。履行期限は2024年3月29日。
 解体工事の完了後、9月ごろから移転先である海の公園(金沢区海の公園10)で別途発注する復元工事に着手し、本年度中に完了する。
 旧長濱検疫所一号係留所の規模は木造平屋420平方b。1895(明治28)年に完成した。
 所在地は金沢区長浜107ノ8。
 
〜横浜市が保存活用、公民連携も視野〜

 旧長濱検疫所一号係留所は、1986年から厚生労働省が横浜検疫所の「検疫資料館」として活用していたが、2023年中に横浜検疫所はみなとみらい21新港地区の新たな合同庁舎に移転するため、施設の保存に関して厚労省と市は協議を行い、このほど進め方を示した。
 厚労省は施設を横浜市に寄付し、市が文化財施設として保存・活用する。市は市民に開かれた施設とする方針で、公民連携の導入も視野に入れ、民間事業者へのヒアリングやサウンディング調査を行い、どのように活用するか検討する。

提供:建通新聞社