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県西部農業事務所農村整備課（茂木敏彦課長）は２０２３年度の県営事業概要を示した。予算額は22年度からの繰り越し分も含め、８事業11地区で９億２４３２万７０００円となる。新規事業は神流川用水地区の用水路工で、測量調査設計や工事に着手する。事業費が最大なのは大谷牛秣地区（藤岡市）で、22年度繰り越し分を含めて４億３３４４万円を確保。大谷池（三名湖）の堤体補強工事などを行う。
（農山）水利施設等整備事業（基幹水利施設保全型）の神流川用水地区は、藤岡市牛田から本郷地内に整備されている神流川用水幹線水路（牛田用水路）の更新や補修を行う。同用水路は牛田サイフォンの吐出口から笹川合流部までの全長４４００ｍ。
今回の事業では、４５１・７ｍを対象に更新工事や補修工事を実施する。更新工事は12・９ｍ、補修工事は４３８・８ｍ行う。更新工事を行う箇所には高さ８００�o×幅１２００�oのコンクリート３面張り水路が設置されている。また、補修工事施工箇所については、高さ８００�o×幅１５００�oの３面張り水路が整備されている。23年度は12・９ｍの更新工事を実施するほか、測量調査設計に取り掛かる。23年度事業費は２４００万円。
藤岡市内にある２カ所のため池を対象とする大谷牛秣地区農村地域防災減災事業（ため池群整備工事）は23年度、三本木地内にある大谷池で上流側の堤体補強工事などを実施する。大谷池は堤長２１８ｍ、堤高19・７ｍ、総貯水量１４２万６０００ｔ、１９３０年に築造された。
この他の主な事業は次の通り。
【農業競争力強化農地整備事業（経営体育成型）吉田地区】
富岡市の神成、蚊沼、中沢、南蛇井地内に広がり、西毛病院と上信越自動車道に挟まれた76・３ha区域を対象に、ほ場整備を行う。２０２３年度は実施設計や換地業務に取り組む。22年度繰り越し分を含め23年度の事業費に８６０２万円を位置付けた。
【水利施設等保全高度化事業（畑地帯総合整備型）保美地区】
藤岡市保美地内で実施。牛田工業団地南側に位置し、主要地方道前橋長瀞線を挟んで東西に広がる37・９ha区域で事業を行う。23年度は１・１haの区画整理工事を実施。22年度繰り越し分を含めた23年度事業費に１億３００万円を確保した。
【農村地域防災減災事業（地すべり対策事業）河振地区】
甘楽町秋畑（河振）地内で地すべり対策工事を実施。23年度は22年度施工箇所の上部で承水路工と明暗渠工を合わせて１６１ｍ施工する。この他、地すべり観測も行う。22年度繰り越し分も含め23年度の事業費として１億２００万円を位置付けた。
【（県単）県営地すべり防止区域保全対策事業西部地区】
神流町などで地すべり観測等を行う。23年度事業費に７５０万円を確保している。