これからは人材確保に加え、人材育成にも力を入れたい―。そう話す味岡建設(多良木町)の味岡俊彦社長。若手社員を対象とした独自のカリュキュラムで構成した研修会を8日〜11日の4日間、本社3階の会議室で開いた。
同社は、これまでも商工会議所等による研修に参加してきたが、人数制限の問題や、より建設業に特化した実践的なものとするため、産業雇用安定センターに依頼し、初めて自社独自で開催した。特に、重要視したのが、工事現場では必須となっているパソコンソフト「エクセル」の研修。業務の効率化を図るため、2日にわたり基礎と応用を教えた。
参加した若手社員は、2021年度以降に入社した土木部、建築部、建設管理課などの部署に所属する13人。初日に、身だしなみ、挨拶、お辞儀の仕方、電話対応、名刺交換などのビジネスマーを、2日目に、自己理解、コンプライアンス、報告・連絡・相談といった職場のコミュニケーションと働き方の研修を受けた。3〜4日目のエクセル研修では、タイピングや画面構成などの基本操作から、工程管理表や作業時間記録簿の作成方法などを学んだ。
研修を終えた参加者からは「見た目、声の大きさ、言葉遣いの大切さを知った」「自分の苦手分野がわかった」「エクセルでは初めて行う入力や操作方法が数多くあった」―などの声があがった。更に、所属部署が異なると、顔を合わせる機会が少ないため「若手同士の結束に繋がった」との意見もあった。
同社では、数年前から人材確保に力を入れてきた成果もあり、ある程度は若い人材が入社するようになってきたという。味岡社長は「業界では労働者の高齢化も喫緊の課題。活性化を図るためにも、人材育成が必要だ」と強調。若手社員に対し「この研修会などを通じて、自分を成長させ、一日も早く地域の復旧・復興に貢献できるような人間になってほしい」と期待を込めた。
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