建設新聞社
2023/05/30
【東北・宮城】仙建工業が名取市に総合研修センター
仙建工業(仙台市青葉区一番町2の2の13 中村知久代表取締役社長)は29日、名取市北釜地区に建設する仙建工業総合研修センター(仮称)の安全祈願祭を行った。設計・施工は自社で行う。
建設用地は、東日本大震災の津波被害を受け、防災集団移転促進事業の移転跡地である名取市下増田屋敷115番地内の敷地約4・8f。ここに研修・実習棟をはじめ、新幹線と在来線の軌道、トンネルやプラットホーム、検修庫など、工事や補修に用いる研修施設を建設する。
研修・実習棟はS造2階建て、延べ300平方b規模。設計は今年の秋ごろまでを予定する。新幹線の軌道は延長150b以上、在来線の軌道は同300b以上とする。
研修センター全体では2024年12月ごろまでに完成させ、25年4月からの使用開始を目指す。
同社は、仙台市宮城野区扇町4丁目地内に社員研修センターを保有するが、線路の保守に用いる大型機械を設置するには手狭なことや、各地の協力会社も研修を受講に来ることを考慮し、アクセスが良く広い用地を確保できる同地への進出を決めた。
式典には山田司郎名取市長など約40人が出席。仙建工業の菅原正幸執行役員建築部長が鎌入れ、中村社長と山田市長、永井康裕JR東日本東北本部設備部長が鍬入れ、仙建工業の藤井直取締役執行役員仙台鉄道支店長と遠藤秀紀取締役執行役員仙台支店長が鋤入れを行った。その後、関係者が玉串を捧げて工事の安全を祈願した。
山田市長は「社員の技術力向上とともに、北釜地区の新たな魅力スポットとしてにぎわい創出にも寄与してくれるだろう」と期待を込めた。JR東日本の永井部長は「鉄道施設と施工技術の品質向上をともに目指す」と話し、中村社長は「東北地域の鉄道を守るという使命の下、安全で品質の良い線路づくりに取り組んでいきたい」と展望を述べた。
提供:建設新聞社