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建設新聞社(長崎)
2023/05/30

【長崎】西海市ら再エネ設備・EV導入セレモニー

脱炭素社会の実現は大人の責任
   平時のCO2排出抑制と災害時の業務継続に寄与

EV・ソーラーカーポートの前でテープカット
 西海市と、地域資源の開発・発信などに取り組む叶シ海クリエイティブカンパニー(本社:西海市)は22日、共同事業として進めてきた『再生可能エネルギー設備とEV(電気自動車)導入』のセレモニーを西海市役所本庁舎前駐車場で行った。

 この事業は、昨年1月に、西海市と西海クリエイティブカンパニー、そして日産自動車鰍竭麹電機鰍辯産・官・金≠フ10者で締結した『電気自動車及び再生可能エネルギーを核とした災害に強いカーボンニュートラルな地域づくりに係る連携協定』に基づく取り組みの一環として実施。平時の温室効果ガス排出の抑制と、災害時の市役所業務の継続に寄与するエネルギー供給などの機能発揮が可能な設備を、西海市役所本庁舎と西海総合支所に導入するもの。

 具体的には、環境省の地域レジリエンス脱炭素化補助金を活用し、本庁舎(大瀬戸町瀬戸樫浦郷)の屋根や付属建物の屋根、隣接する第6別館、庁舎正面駐車場のカーポートに太陽光パネル計78`ワットを設置するとともに、50`ワット分の蓄電池と、EVから家庭用への電力変換器を2台整備。また、西海総合支所(西海町木場郷)の正面駐車場のカーポートに12`ワットの太陽光パネルと、10`ワットの蓄電池、電力変換器1台を整備。EV(日産リーフ)を6台導入した。さらに本年12月までに、本庁舎と西海総合支所にEV急速充電器を各1台整備予定だ。

 式典であいさつに立った杉澤泰彦市長は、これらの概要を説明した上で、今回の設備により、平時では、庁舎使用電力の30%が太陽光発電に切り替わり、年間800dのCO2排出抑制と250万円の電気料金削減が見込まれるとした。さらに、災害による停電時にも、蓄電池とEVからの電気供給により、庁舎の停電を3日間回避できるとした。その上で、「脱炭素社会の実現は、未来を生きる子どものために、大人が責任を持って進めねばならない社会的な課題。今後も連携協定の10者とスクラムを組んでしっかり進めていきたい」と決意を示した。

   総合電機・佐藤社長 循環都市実現の一助に

 続いて、連携協定でPPA(電力販売契約)など再エネ促進の役割を担う総合電機の佐藤淳一社長が登壇。今回の設備の設計・施工を、総合電機、虚ス澤総合企画(大村市)、距ム田設備工業(西海市)、インリー・グリーンエナジージャパン梶i東京都)からなる西海エネルギーファーム≠ナ、西海市の新産業推進課と徹底した話し合いをしながら進めたことに触れ、「立地を踏まえた設計ができた」と関係者に感謝した。また、施工に当たっては「クリーンエネルギーの供給≠ニ(避難所機能を含む)災害時の拠点≠フ二つの役割を両輪として常に念頭に置いた」と話し、同設備が、循環型都市や災害に強いまちづくりの実現への一助となること願った。
ksrogo