加賀市は26日、JR加賀温泉駅前の未来型商業エリアにアウトレットモールなど複合施設が進出する構想を発表した。6月補正予算案の記者会見で宮元陸市長が明らかにした。
事業者は開発コンサルタントの長工(三重県四日市市)。加賀市作見町地内の同駅前にある市医療センターの南側約80ヘクタールが計画エリアとなる。同社の提案によると、観光客をターゲットにしたアウトレットモールやビジネス利用を想定したホテルなどを整備し、観光集客や新しいサービス・体験型の複合施設の誘致を検討しているという。今後、秋をめどに具体的な構想や実現に向けたスケジュールを取りまとめる方針だ。
市は、今回の6月補正予算案に関連調査費として1870万円を計上。民間投資による同エリアの開発に向け、周辺道路における将来的な交通量の推計や交通処理計画、道路拡幅対策の検討などに取り組む。
北陸新幹線の県内開業を来春に控え、市は加賀ライズタウンと銘打ち、同駅南側を未来型商業エリア、駅北側にあるテーマパーク「ユートピア加賀の郷」跡地周辺を未来型居住エリアとして再開発を目指してきた。同社の開発提案が実現すれば、県内初のアウトレットモール誕生で地域活性化にもつながるとあって、市は「全面的に協力したい」(宮元市長)との姿勢を示している。
6月補正予算案には、一般会計に4億4100万円を追加。これで一般会計の累計額は353億1510万円となった。街なみ環境整備事業に525万円を計上し、錦城山公園入口の整備に伴う設計などを進める。