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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/05/26

【群馬】県利根沼田農業事務所農村整備課の事業概要

県利根沼田農業事務所農村整備課(塩谷玲子課長)は2023年度の事業概要を明らかにした。牛の平地区は2億1930万5000円を計上し、第2工区で区画整理工6・3haを実施するほか、管路工1・1qも実施する。この他、北ろく赤谷地区では事業費2億953万9000円を計上し、管路工1・1kmを計画するなど、4事業5地区で22年度繰越予算を含み5億7104万4000円の事業費を確保した。
4事業が対象となるのは◇牛の平◇北ろく赤谷◇追分◇追貝平1期◇松之木平−の5地区。
牛の平地区(片品村)は周囲を山に囲まれた約20haの農地。花豆やとうもろこしなどといった農作物を中心とした山間農業地域だが、条件不立地であることや農業用水施設が整備されていないことに加え、農業者の高齢化も重なり、遊休農地化が課題となっていた。事業全体で12・8haの区画整理を計画。1〜3工区に分けて年度ごとに事業を進めるもので、21年度に初弾工を発注している。23年度の工事内容は、第1工区の補完工事、第2工区の区画整理6・3haおよび導水管路1・1kmを計画している。
北ろく赤谷地区(昭和村赤城原、糸井地内)は既存の石綿セメント管について塩ビ管などへの敷設替えを進めており、既存管撤去のほか、これまでに仮舗装を手掛けた箇所での本復旧工事も平行して行っている。23年度の具体的な工事内容は、管路工600mの新設と旧管の撤去(充填等を含む)および舗装本復旧工事2・8kmを計画。同地区での工事は24年度での完了を予定している。
昭和村糸井地内の追分地区では23年度から、農村地域防災減災事業へ着手。27年度までの5カ年で、事業費9億9000万円を見込む。23年度中に設計をまとめ、24年度から27年度までの4カ年で工事を実施する予定。事業範囲は143・8ha。既設の石綿セメント管を撤去し、硬質塩化ビニル管に新設。石綿管撤去の総延長は16・3km。新設する管路はφ75o〜300oで、延長は18・9km。そのうち幹線水路は延長2・9km、支線水路は延長16kmとなる。管路を新設して水流を確保したのち、石綿管の撤去作業となることが想定される。
追貝平用水は、1974年に県営かんがい排水事業で完成した地区で、老朽化する各施設の補修を進める。追貝平1期地区として2022年度に着手し、23年度は隧道補強工事を延長100mで計画する。全体計画では、隧道1・63qのうち、388mの補修や開水路補修78m、調整池補修などを計画している。22年度は藤和航測(前橋市)が測量調査設計を手掛けた。
この他、昭和村の松之木平地区は管路更新などを計画。23年度は事業費300万円で、事業計画策定業務を委託。24年度の事業採択を目指している。管路整備により、農業者や地域住民の健康障害の未然防止と農業生産の安定を図る。