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　精密部品メーカーのＯｒｂｒａｙ（オーブレー、東京都足立区新田３の８の22　並木里也子代表取締役社長、旧アダマンド並木精密宝石）は、秋田県湯沢市に工場を建設し本社機能を一部移転するとし、25日に秋田県湯沢市と土地売買協定を締結、会見を開いた。今夏以降にプロポーザルで設計事務所を募集、年内に選定し、２０２４年以降に施工者を選定する。
　同社は工業用宝石部品や光通信部品、医療装置など精密部品の製造・販売を展開。秋田県では湯沢市に２カ所、横手市に１カ所工場があり、移転集約のため県が所有する湯沢商工高校跡地と同市の成沢工業団地（旧同校グラウンドなど跡地）の計５万５４８９平方�bを取得する計画。また、近くに建つ旧ＴＤＫ羽後湯沢工場を湯沢市から取得済みで、岩崎工場（仮称）として改修し、８月に稼働する。
　新たに建設する本社と工場は延べ３万５０００平方�b程度を想定し、構造・階数は未定。精密宝石部品や光通信部品、ダイヤモンド基板、ＥＶ用部品などの生産を予定している。総投資額は１００億円程度、人員数は約８００人。立体ないし屋内駐車場の建設も検討。社員寮の建設計画もある。
　24年度までに設計をまとめ、24年〜25年に造成。建設工事は３期計画で、25年後半〜26年に新本社を建設し、26年後半〜29年の工事で湯沢の２工場から機能を移転、30〜32年の工事で横手工場の機能を移転する。設計・施工は３期まとめて発注する。
　社員寮の規模や建設地、スキームなどは未定。可能なら第１期工事に合わせ供用する。なお改修中の岩崎工場は、日建設計の社員に外装、エントランス部などのデザインを依頼。建築は丸臣高久建設、電気はユアテック、家具は秋田木工が担当している。
　並木社長は「湯沢市内の現工場は市の誘致企業第１号で、弊社の最初の工場でもある。今回の事業は１００年先も続く企業をつくるための第２の創業であり、若者や女性の働く場をつくりたい。県外や遠方から就職する人のため社員寮建設は必須で、保育所の併設も検討する」と述べた。

　提供：建設新聞社