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建設経済新聞社
2023/05/25

【京都】近畿地整京都国道 令和5年度事業概要 城陽井手木津川バイパスの橋梁下部など

 近畿地方整備局京都国道事務所はこのほど、令和5年度事業概要を公表した。
 新設・改築事業をみると、新名神高速道路と一体となって整備する「一般国道24号寺田拡幅」について、令和5年度は調査設計を進めるとともに、道路改良工事及び舗装工事を推進し、新名神高速道路と合わせた開通を目指す。
 国道24号を下り線(東行)2車線に改良するとともに、建設中の新名神高速道路の高架橋の南側に上り線(西行)2車線を整備するもの。事業区間は城陽市寺田〜城陽市富野のL2・1q。幅員は東行・西行ともにW12・0m(車道7・5m、片側歩道4・5m)。構造規格は第4種1級、設計速度は60q/h。
 京都府南部の木津川右岸地域の国道24号における交通混雑の緩和及び交通安全の確保、災害時の道路ネットワーク強化を図り、地域振興の支援を目的に整備する「一般国道24号城陽井手木津川バイパス」について、令和5年度は調査設計、用地取得を進めるとともに、道路改良工事、橋梁下部工事を推進する。
 事業区間は城陽市富野〜木津川市山城町上狛のL11・2q。幅員はW15・0m(車道3・25m×2、歩道3・50m×両側等)。構造規格は第3種2級、設計速度は60q/h。
 現況の往復2車線から4車線に拡幅する「一般国道163号精華拡幅」について、令和5年度は調査設計、用地取得を進めるとともに、道路改良工事及び橋梁下部工事を推進する。
 事業区間は精華町柘榴(奈良県境)〜木津川市相楽(川ノ尻交差点)の延長L4・6q。幅員は平面部がW25・0m(車道6・5m×2(計4車線)、両側歩道等)、立体交差部が16・25m(車道6・5m×2(計4車線)等)及び立体交差部の両側の側道10・0m(車道3・25m、片側歩道等)。構造規格は第3種2級、設計速度は60q/h。
 「一般国道9号若宮橋架替」は、令和5年度は調査設計、迂回撤去工事、護岸工事等を行う。なお令和4年12月19日には橋梁(若宮橋)の架替が完成した。
 事業区間は亀岡市大井町並河鎌又〜亀岡市大井町並河熊田の延長L0・1q。一級河川犬飼川の河川改修事業に合わせ、河積阻害率の著しい旧橋(L32・7m、幅員W7・2m、2車線)を架け替え、新橋(L55・5m、幅員W15・50m、2車線)に架け替えた。幅員はW15・50m(車道3・25m×2、歩道4・0m×両側等)。構造規格は第3種2級、設計速度は60q/h。
 「一般国道9号京都西立体交差」について、令和5年度は、葛野地区(延長L1・1q)の調査設計を推進する。
 事業区間は京都市右京区西院月双町〜京都市西京区御陵塚ノ越町の延長L3・8q。構造規格は第4種1級、設計速度は60q/h。
 幹線共同溝をみると、「9号京都西共同溝」(京都市下京区中堂寺粟田町〜京都市西京区上桂東ノ口町、延長L3・3q)で、令和5年度は京都市下京区〜西京区の約L2・8qの区間について継続して工事を行う。
 無電柱化推進事業をみると、令和5年度の主な事業は、国道1号山科音羽地区(京都市山科区音羽草田町〜山科区大塚中溝、延長2・0q)、国道1号山科大塚地区(京都市山科区大塚中溝〜山科区東野片下リ町、延長1・7q)、国道24号河原町塩小路地区(京都市下京区上之町、延長0・1q)、国道24号十条地区(京都市南区東九条柳下町〜南区上鳥羽勧進橋町、延長1・0q)、国道24号勧進橋地区(京都市南区上鳥羽勧進橋町〜伏見区深草西浦町、延長2・4q)、国道24号木津地区(木津川市木津池田〜木津八色、延長1・6q)。
 修繕、橋梁の耐震・補修工事をみると、令和5年度の主な事業は、国道1号で木津川大橋の耐震補強、1号京滋BPの古川高架橋(上)の耐震補強及び橋梁補修、国道9号で西大橋の側歩道橋(上・下)の側歩道橋補修。国道24号で近鉄側道橋(上・下)の耐震補強、国道171号の洛陽横断歩道橋の横断歩道橋補修。
 このうち、国道9号西大橋(京都市右京区西京極浜ノ本町地区、橋長325・9m)において、上部工の耐震対策(落橋防止・支承補強)を実施することで、地震発生時の円滑かつ迅速な応急活動を支援するための緊急ネットワークの確保を図る。
 省エネ(道路照明LED化)では、事務所管内の道路照明のLED化を令和5年度も継続して実施予定。
 京都国道事務所が管理する橋長2m以上の道路橋(土被り1m未満の溝橋(カルバート)を除く)は約362橋あり、その多くが高度経済成長期に建設されたもの。建設後50年を超えた道路橋は、現在約55%で、今後20年間で約75%に急速に増加する。安全な道路インフラ機能を保持するため、計画的に補修工事を実施する。
 交差点改良をみると、京都9号交通安全対策として下矢田・千代川地区交差点改良(亀岡市)、京都24号交通安全対策として河原町十条交差点改良(京都市)、槇島交差点改良(宇治市)、京都171号交通安全対策として国道五条本交差点改良(大山崎町)を推進する。
 このうち、国道171号国道五条本交差点改良事業は、1車線の右折レーンを2車線化することにより渋滞を解消し、事故防止を図る内容。
 歩道・自転車歩行者道の整備をみると、京都1号交通安全対策等として八幡市戸津地区歩道整備L1・9q(八幡市)、京都9号交通安全対策等として古世地区歩道整備L0・08q(亀岡市)、小林地区歩道整備L0・8q(亀岡市)、園部駅前交差点交通安全対策L0・1q(南丹市)、南丹市園部町本町地区歩道整備L0・6q(南丹市)、水戸地区歩道整備L0・25q(京丹波町)、京都24号交通安全対策等として烏丸通自転車通行環境整備L0・8q(京都市)を推進する。
 このうち、国道24号烏丸通自転車通行環境整備事業は、JR京都駅周辺(北側)において、歩行者・自転車通行空間の整備を行うことで、歩行者と自転車を分離し、安全で安心に通行できる空間の確保を行うもの。関係機関や地域住民等とコミュニケーションを取りながら対策推奨案を決定する協議会(国道24号烏丸通歩行者・自転車通行安全協議会)を設立。烏丸通の五条〜七条間について、現在の停車帯に自転車道を整備し、自転車道(双方向通行)とするなどの対策推奨案を決定した。なお京都市が進める東本願寺前の市民緑地整備事業は令和5年3月に供用開始した。
 交通事故重点対策事業・交通安全施設等整備事業(二種)をみると、区画線の整備(国道1号京都市他)、防護柵の整備(国道1号京都市他)、標識の整備(国道1号京都市他)を実施する。
 地域の課題解決に向けた調査の主な内容は、国道1号堀川通や大津・京都間、亀岡方面の京都都市圏及びその周辺地域について、交通円滑化や幹線道路の機能強化等に係る調査を実施する。
 その他の地域についても、当該地域の交通状況、社会経済状況や道路網の課題等を調査し、優先区間の検討や地域の道路網の中での必要性・整備効果の整理等を進める。
 また大都市周辺のボトルネック箇所への集中的対策に向けた調査を推進。さらに渋滞や交通安全など地域における道路交通に関する課題、サービスレベルを把握するためのデータ収集・分析等を行うとともに、路線の必要性、緊急性、妥当性に関する基礎的な調査を実施する。