県湖北農業農村振興事務所は、米原市大野木地先の未改修のため池「深谷下溜」について、洪水吐の設置を主目的とする改修整備に取り組む。米原市で委託した測量と補助事業採択を見据えた改修事業計画策定を21年度完了、22年度の申請手続きを経て23年度の新規事業に採択されており、県から8〜9月にも詳細設計が発注される見通し。順調にいけば24年度にも初弾工事を発注・着工し、26年度までの3ヵ年かけて完了させたい考え。
農業用水などに利用されている「深谷下溜」(大野木)は、堤高4・2b、堤長150b、取水施設1ヵ所を備えた貯水量3200立方b規模のため池。耐震性は問題ないが洪水吐が設置されていないため、ため池の安全性向上に向け、洪水吐の新設をはじめとする改修整備を行う方針。
米原市では21年度、採択可能な事業計画の作成を方針として耐震化整備事業計画策定業務をキタイ設計長浜事務所(長浜市)に委託し、洪水吐の基本・概略設計(洪水吐タイプと現況河川との取付、路線の比較検討)、取水設備の基本・概略設計(ゲート・開閉装置概略設計を含む)、堤体の概略設計(浸透流検討・堤体護岸付帯工検討)―を取りまとめた。
同じく21年度に延長200bの路線測量・仮BM設計測量業務を湖東測図(米原市)に委託し完了している。
21年度策定済の事業計画に基づき、22年度新規事業採択に向けた申請手続きまでを米原市で実施。23年度の新規事業採択をもって県に所管が移り、今年度の詳細設計から24年度の工事着工、26年度までの施工―となる見通し。
提供:滋賀産業新聞