富山県の富山駅付近連続立体交差事業富山地方鉄道本線高架化工事の起工式が20日、電鉄富山駅ビルで国や県、富山市、工事関係者ら約60人が出席して執り行われ、最終工程となる高架橋工事などが本格スタートした。
式典では、新田八朗知事が「連続立体交差事業は、あいの風とやま鉄道と地鉄本線を高架化し、路面電車南北接続のほか鉄道と交差する道路の拡幅・新設など南北一体的なまちづくりを進め、富山駅周辺の利便性向上や賑わい創出を図るもの。市が進めている駅周辺整備事業などと連携しながら、事業の早期完成を目指していく」とあいさつ。来賓から内藤正彦北陸地方整備局長、野上浩太郎参議院議員、田畑裕明、吉田豊史両衆議院議員、堂故茂、柴田巧両参議院議員、奥野詠子県議会副議長、藤井裕久富山市長、辻川徹富山地方鉄道社長が順に祝辞を述べた。引き続き、中心杭打ち式で着工を祝った。
連続立体交差は、富山市明倫町〜曙町間の延長約1・8キロ。2019年3月にあいの風鉄道の高架化が完成した。今回の地鉄本線は、電鉄富山駅から東側の延長約1キロ(うち高架構造約0・7キロ)が対象。22年12月に仮線切換が完了し、高架橋本体、堀川線・いたち川を跨ぐ橋梁、新駅舎(富山地鉄)、ホーム2面2線を順次整備し、下り線、上り線の順に高架切換を行う。施工は佐藤工業・大鉄工業・富山地鉄建設JVが担当。
富山市は高架化に合わせ、新駅舎の下を通る富山駅横断東線の新設、堀川線の平面4車線化に取り組む。