内灘町は新図書館基本計画の素案に、子育て支援や地域住民交流、生涯学習、教育相談・支援、災害対応の5つの機能を盛り込んだ。カフェスペースやキッチンスタジオ、多目的ホールなどを設け、利用者にとって安心で居心地の良い「サードプレイス」となる空間を確保する。29日まで素案に関するパブリックコメント(意見公募)を実施している。
素案では、延べ床面積を4100平方メートルに想定した。玄関ホールに100平方メートルのカフェスペースを配置し、利用者がくつろげる空間を設ける。総合カウンターや、利用者が求める資料を探し質問に回答する「レファレンス」機能を備える中央サービススペースには60平方メートルを確保する。
メインの開架スペースは1760平方メートルで、このうち児童図書コーナーは450平方メートル。読み聞かせ室や、子どもの一時預かりができる保育室なども配置し、子育て世代が快適に利用できるよう工夫する。
このほか、200人程度収容できる多目的ホール400平方メートルを整備し、講演会や各種ワークショップ、パブリックビューイングや災害時避難所として活用する。50人程度が利用可能な小ホール100平方メートル、キッチンスタジオ150平方メートルなども設置。蔵書数は開架、閉架を合わせ17万冊を予定している。
建設予定地は鶴ケ丘4丁目にある鶴ケ丘県営住宅用地で、周辺の林帯遊歩道を合わせた敷地面積は約8800平方メートル。駐車場のほか、屋内外の一体的な利用を想定し広場整備も検討する。
総建設費は概算で29億1100万〜33億2100万円。2026年度の設計者選定、27年度の基本設計、28年度の実施設計、29年度の着工を見込む。
事業手法に関しては、住民サービスの向上やコスト縮減効果の最大化を図るため、民間ノウハウを適用したPPP(官民パートナーシップ)を検討する。立地適正化計画を今年度から2カ年で策定し、まちづくりの一環で事業を進める。
基本計画策定業務は計画情報研究所が担当。