日本曹達二本木工場(上越市中郷区藤沢950 赤塚和則執行役員工場長)が計画する「HPC増産(F設備)工事」は、設計施工一括で日曹建設が受注した。
同社では約100億円を投じて医薬品添加剤「NISSO HPC」の生産能力を現状の1・5倍に増強する方針であり、本工事はその一環。同添加剤は錠剤の硬度を高める結合力、溶けにくい有効成分の溶解性改善などの優れた機能・性質を有するもので、同工場で約40年に渡り生産を続けている。近年では世界的な医薬品市場拡大や健康食品錠剤などへの採用拡大に伴い販売量が増加。そうした旺盛な需要に対応できる安定的な供給体制を確保する。
本工事では、同工場敷地内(面積39万6716・60平方メートル)に新たな建屋2棟を増築し、既存建屋と渡り廊下で接続する。建設規模は製造棟がS造6階建て延べ6986・04平方メートル、バルブ棟はS造2階建て延べ957・98平方メートル。また、渡り廊下1はS造2階建て69・43平方メートル、同2はS造2階建て延べ50・87平方メートルとなる。2025年8月末ごろの完成を予定。なお、生産能力増強のメインとなる内部プラント設備工事については、設計施工一括で日曹エンジニアリング(東京都千代田区)が担当する。
同社は農薬、抗生物質原薬および医薬添加剤、電子材料などの開発、製造、販売を行う。二本木工場は1920年の同社設立とともに設けられ、100年余りに渡り操業を続けている。