県道若桜下三河線の「不動院岩屋堂トンネル」(若桜町岩屋堂)が発注される見通しとなった。県土整備部は設計内容を15日までにほぼ固めており、今月下旬に制限付き一般競争入札として工事公告する。工事費は10億円規模。
急峻な地形を走る現道を集落南側に迂回(うかい)させる岩屋堂バイパス整備の一環。バイパスが完成すれば、沿線住民の安全な通行につながるほか、国の重要文化財「不動院岩屋堂」へのアクセス機能も向上する。
同部道路建設課の説明によると、岩屋堂トンネルは延長187b、幅員5・5(6・5)b。内空断面積43・4平方bは覆工コンリートボリューム1400立方bを打設する。
NATM工法を採用し、吉川方面から国道29号側に向けて片押し掘削。掘削した土砂は付近の休耕田に仮置きする。
公募にあたっては、県外ゼネコンと県内土木一般A級による2社JVとし、JV代表者には道路トンネル100b以上、内空断面積40平方b以上の実績を求めることになりそう。近く開く同部審査会で正式に条件を決定する。
今後、同部は今25日ごろに工事公告し、6月中〜下旬にかけて価格競争によって開札。仮契約を結んで9月県議会で工事請負契約承認を得て10月から着工する。工期は2024年末。
日刊建設工業新聞