京都府は11日、公募型プロポーザルの総合リハビリテーション支援拠点施設整備に係る基本計画策定業務について、山田綜合設計−システム環境研究所JVを候補者に選定したと発表した。
プロポ参加は同JVのみ。同JVの総合点は66・54。選定理由は「事業内容や業務趣旨に関する理解があり、企画提案内容・執行体制も具体的で実現性のある計画が提案されている」。
外部有識者は、三上靖夫京都府立医科大学大学院リハビリテーション医学教授、角田暁治京都工芸繊維大学大学院デザイン科学域建築学専攻教授、井上恒男同志社大学政策学部名誉教授。
委託する業務内容は、1・基本機能計画の策定(@拠点整備に係る基本的な考え方A事業収支計画B施設規模及び組織(基本構想を踏まえた必要定員(病床)数及び施設規模の算定等)C機器整備方針D情報システム整備方針Eその他(施設整備のロードマップ(各種申請手続の目安時期含む)の作成等))、2・部門別計画の作成(@部門運営方針、部門配置方針、他部門関連整理A主要な機器の種類、数量、必要機能)、3・施設整備計画の作成(@全体及び各部門の整備方針(建設にかかるコスト(既存施設の解体・改修も含む)及び施設機能の両面での効率性も踏まえ整備方針を検討)A全体及び各部門の面積、配置計画、工事工程B敷地利用計画C防災対策Dその他(概算事業費の算出(基本設計費、実施設計費及び工事施工費の概算資料の作成)等)、4・その他検討支援(@定期的な打合せの実施A府が開催する当該業務に関する検討会議における資料や議事録等の作成Bパブリックコメントの実施支援(専門的・技術的な助言等))、5・計画とりまとめ(令和5年10月上旬を目途に中間報告を行う。また基本計画策定委員会の開催結果等を踏まえ、令和6年3月31日までに基本計画をとりまとめる)、6・その他(基本計画策定にあたっては、令和4年度に京都府が策定した京都府総合リハビリテーション支援拠点施設整備に係る基本構想に基づき作成する)。
なお心身障害者福祉センターに隣接する城陽障害者高等技術専門校については、そのあり方について別途検討中。検討の結果、今回の基本計画に盛り込む必要がある場合は別途協議する。
業務期間は令和6年3月31日まで。
委託上限額は2860万円(税込)。
担当は京都府健康福祉部健康福祉総務課企画調整係。
総合リハビリテーション支援拠点については、府南部に計画。心身障害者福祉センター、洛南寮の建替えにより整備することを想定する。設置場所は府有地を中心に検討する考えで、令和5年度に基本計画をとりまとめる。
総合リハビリテーション支援拠点施設を巡っては、令和3年度に庁内検討会を立ち上げ。その後、令和4年12月策定の府の新総合計画において「府南部に障害者、高齢者等の治療から地域生活までの包括的なリハビリテーション支援拠点の整備計画を策定し、更に府域全体のリハビリテーション人材や、地域生活に向けたリハビリテーション提供体制を充実させるとともに、地域リハビリテーション支援センターの機能強化を進める」ことを盛り込み、令和4年度(令和5年3月)に基本構想を策定した。
令和5年度当初予算には総合リハビリテーション支援拠点整備基本計画策定費3000万円を確保。5年度に基本計画をとりまとめ、6年度から設計等に着手する考え。
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心身障害者福祉センター、附属リハビリテーション病院、体育館(城陽市中芦原、昭和53年3月開設)は、RC造地下1階地上3階建、延1万1059・87u。
洛南寮(京田辺市大住仲ノ谷14−1、救護施設、養護老人ホームは昭和22年開設)は、RC造2階建(一部平屋建)、延6316・84u。救護施設、養護老人ホーム、管理棟、職員宿舎などで構成。定員は救護施設が100人、養護老人ホームが100人。
心身障害者福祉センター等、洛南寮の指定管理者は、社会福祉法人京都府社会福祉事業団。指定管理期間は令和7年度まで。