県甲賀土木事務所は、湖南市菩提寺地先で中郡橋の下流に新橋となる「仮称・新中郡橋」を建設する。「県道竜王石部線道路改築事業」に乗せて整備するもので、新橋建設に係る設計・橋梁予備設計業務等を6月16日に入札、委託業者を決定し、今年度内にまとめる見通し。その後のスケジュールは明らかにされていないが順次、用地測量・買収、工事着手へと進む見通しだ。
同事業の対象は、竜王町IC南交点を起点に、湖南市石部口交点に至る延長7・4q。菩提寺地先を通る国道1号バイパスまでの新道南側に新橋を建設し、併せて道路改良も実施する計画。新しく架かる新橋は橋長約260b程度を想定しており、野洲川を通る既存橋の中郡橋(36年建設、橋長221b)下流に設置予定。具体的な詳細については同設計業務の中で決定していく。中郡橋と新橋をともに活用していくことで、慢性的な渋滞解消を図っていき、同事業の完了により県道石部草津線との接続がスムーズとなり、同市宝来坂地先までの約2・5qまでの道路利用状況の改善も見込めるため、早期の完成が期待されている。また、中郡橋は79年に拡幅工事を行うなどの整備を行っているものの、経年劣化による老朽化が進行・危惧されていることから、安全対策工事等を含めた改修を進めていく。
また、関連して同線に歩道を設置する「県道竜王石部線事業」も進めており、順次道路予備設計を含めた発注をしていく見通し。同市菩提寺北6丁目交差点から近江台交差点までの約600bを対象に、幅員約2b程度の歩道を整備するもの。対象となる周辺は菩提寺北小学校の通学路になり、特に通学時間帯は交通量も多く危険であることから早期の完成をこちらも目指す。
なお、注目されていた県と湖南市の事業負担範囲は、新橋建設に係る諸費用と今後のメンテナンスを県が負担し、野洲川を渡る昭和11年建設の中郡橋(延長221b)の維持管理や地元への説明への協力等を湖南市が受け持つことで合意。県と市は協力して今後も整備を円滑に進めていく。
同事業は、菩提寺地内で整備した国道1号バイパスまでの新道南側に新橋を建設し、同線の道路改良を実施することがメインで、長大橋と新橋をともに活用させていくことで、慢性的な渋滞解消を図ることが狙い。
提供:滋賀産業新聞