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建設経済新聞社
2023/05/11

【京都】柏野・翔鸞小、令和7年度統合へ 5月市会に条例改正案を提出 市営住宅に指定管理導入で条例改正も

 京都市は、17日開会の5月市会に112億7300万円増額の一般会計補正予算案など計18議案を提出する。
 補正予算案の主な内容をみると、京都芸大移転整備事業に2億8700万円を計上。資材・労務単価の上昇に伴う経費を補正する。
 予算案以外では、地区計画制度のより柔軟な活用に向けて、都市計画法の都市計画提案制度に係る土地の区域の規模に関する要件を拡充する条例の制定案を提出する。
 都市計画の提案に係る区域の規模に関する要件を、現状の0・5f(5000u)以上から「0・1f(1000u)以上」とする内容。対象となる地域は、立地適正化計画の居住誘導区域(生活サービスや地域コミュニティの確保などを目指して定める区域)、または、都市機能誘導区域(産業空間の確保や都市環境の向上を目指して定める区域)。
 市営住宅条例の一部改正案を提出する。民間活力の導入による入居者へのサービスの質向上などを図るため、市営住宅及び付属施設の管理を指定管理者に行わせることができるよう条例改正するもの。
 指定管理者の業務は、@市営住宅の入居者の募集に係る業務A市営住宅等の維持管理に係る業務Bその他市長が必要と認める業務。
 学校関係では、地元からの要望を受け、京都市北区の柏野小学校を、同じ衣笠中学校区で隣接する上京区の翔鸞小学校へ統合し、校名を「翔鸞小学校」とするにあたり、小学校条例の一部改正案を提出する。令和7年4月1日の施行を予定。
 統合による主な予定工事は、@仮設給食室棟設置(令和6年度実施、7・8年度リース料負担額)1億円程度A統合後改修(令和7年度実施)2億3000万円程度B既設給食室棟解体(令和7年度実施)1400万円程度C新給食室棟等増築(令和7・8年度実施)4億円程度で計7億4400万円程度。このほか、先行改修(令和6年度実施)で北校舎内に新設する昇降口への庇の設置、既存施設の老朽化等に対応した改修を計画。
 整備スケジュール予定によると、令和5年度に基本計画及び設計(先行改修)、5年度〜6年度に設計(既設給食室棟解体・新給食棟増築、統合後改修)、6年度に地質調査、工事(先行改修、仮設給食室棟設置)、7年度に工事(既設給食室棟解体、統合後改修)、8年度に工事(新給食室棟増築)を行い、9年4月に新給食室棟を供用開始するとともに、仮設給食室棟解体を実施する。このほか、外構整備(塀改修、舗装等)を予定。
 なお市教育委員会は、「京都市立学校の校舎長寿命化事業及び京都市立翔鸞小学校整備事業に係る基本計画策定業務委託」について、公募型簡易プロポーザルで三宅建築事務所(京都市左京区)を受託候補者に選定した。
 今後の予定によると、柏野・翔鸞小学校統合準備委員会を引き継ぐ柏野・翔鸞小学校統合推進委員会を令和5年度に設置し、統合準備に係る必要事項(教育内容、通学安全対策、教育環境等)の協議を進めるなど、令和7年4月の学校統合に向けた具体的な取組を進めていく。
 令和7年度統合時の児童数は277人・学級数は12学級を見込む。
 学校統合については、西京区において令和4年度に元福西小学校と一次統合した竹の里小学校と西陵中学校を統合し、「洛西陵明小中学校」(西京区大枝南福西町1丁目7)を設置することと、伏見区において令和4年度に元小栗栖小学校と一次統合した石田小学校と小栗栖宮山小学校および小栗栖中学校を統合し、「栄桜小中学校」(伏見区小栗栖森本町47−4)を設置するにあたり、義務教育学校条例の一部改正案を提出する。施行は令和7年4月1日を予定。
 洛西陵明小中学校の新校舎建設工事は令和5年5月〜7年2月に実施し、7年4月の開校を目指す。
 栄桜小中学校の新校舎建設工事は令和5年4月〜7年1月に実施し、7年4月の開校を目指す。
 5月市会にはこのほか、西総合支援学校増築工事の請負契約締結案を提出する(別項参照)。