美作市は、滋慶医療科学大学(大阪市淀川区宮原1ノ2ノ8)の誘致に向け、4月臨時議会に一般会計補正予算案として用地取得費4926万円や補助金21億円を計上したものの継続審議となり、大学キャンパス誘致特別委員会で審議を重ねたが4月26日に否決、4月28日に開かれた本会議でも予算案が否決された。美作市が進めてきた大学誘致は難航する運びとなった。
継続審議は、美作市中心地立地場所や想定補助金の1億円増額についての議論を中心に行われた。特別委員会では、大学の関係者を招いてのヒアリングを実施、委員からは大学誘致自体は賛成意見が多いものの、説明不足や大学運営の見込みについて厳しい意見が多く、市側の経済効果や活性化への試算にも疑問が示された。
大学を運営する大阪滋慶学園では、市の予算案などの対応を前提に現在のところ、美作市への誘致の方向性でまとまっており、今後の誘致対応が大きな課題となる。大学では美作市以外への誘致計画もあるようで動向が注目される。
美作市内の計画では、学園が美作市古町で運営している滋慶学園高校(古町1665)とスポーツ医療看護専門学校(古町1701)の北側隣接地、大原郵便局東側の田畑約3000平方bを市が用地取得し、合併特例債の適用を想定し補助金を交付して学園が総工費31億6000万円を投じて造成工事や大学建設を行うものだった。定員480人、臨床工学科の設置などを検討していた。
建築計画などは明らかにしていないが、現地の高校や専門学校は4階建ての中層建築となっている。滋慶学園高校は、市が県立旧大原高校跡地の移管を受けて同学園が設置、専門学校も数年前に建設した。市議会では誘致要望書を大学側へ提出していた。
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提供:建通新聞社」