印西地区環境整備事業組合は2日、次期中間処理施設整備事業地域振興策に関する「サウンディング型市場調査業務委託」と「経営診断業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。2022年度に2回目の変更を行った「次期中間処理施設整備事業地域振興策基本計画」を基に、民間事業者の意見などの的確な把握と分析を実施し、中小企業診断士による客観的かつ総合的な評価および考察を経て、具体的な計画検討の方向性や基礎条件などを見いだす。委託期間は、契約締結日から11月30日まで。提案限度額は、「サウンディング型市場調査業務委託」が378万4000円、「経営診断業務委託」が132万円。
「サウンディング型市場調査業務委託」の業務内容は、全国の市場動向や先進事例の調査、サウンディング型市場調査の募集要項の作成・周知、ヒアリングの実施、サウンディング型市場調査の総括資料の作成・説明。
参加資格要件は、13年度以降にサウンディング型市場調査または集客施設の計画検討に関する業務を元請けとして行った実績を有することなど。
「経営診断業務委託」の業務内容は、導入機能や施設規模・配置・動線などの評価、収益性や持続可能性の考察、サウンディング型市場調査の支援、経営診断報告書の作成・説明。
参加資格要件は、13年度以降に集客施設や商業店舗などの経営診断に関する業務を元請けとして履行した実績を有し、2人以上の中小企業診断士を選任することなど。
今後は、26日まで質問書の提出を受け付け、6月2日に参加申込書などの提出を締め切る。7日に書類評価の結果通知書を発送し、13日に「サウンディング型市場調査業務委託」、14日に「経営診断業務委託」のヒアリングを実施。19日にヒアリング結果通知書を発送し、23日に契約を締結する。
地域振興策に関して、「地域まるごとフィールドミュージアム構想〜地域の元気と来訪者の笑顔があふれるまちづくり〜」をテーマに、多様な地域資源と次期中間処理施設から供給されるエネルギーを活用する。対象となる敷地面積は約15・5ha。屋内余暇棟・農園ハウス・ハーブ園・メイン広場・牧場といった公設民営の多機能な複合施設、野菜工場・本格アスレチックなどの民設民営による外部施設、アクセス道路などを整備する。
「次期中間処理施設整備事業地域振興策基本計画」では、総事業費を33億8100万円と試算。主な内容は、用地買収費6億9500万円、インフラ整備費2億5000万円、多機能な複合施設整備費21億7116万5000円。
多機能な複合施設は、25年度に基本・実施設計をまとめ、26年度と27年度に建設工事を行い、次期中間処理施設と同時期の28年4月に供用を開始する予定。
地域に求められる将来像として▽周辺住民が安定した経済的な恩恵を受けることが可能な「収益スキーム」の構築▽にぎわいの創出▽雇用と就労の場の創出▽農業振興▽里地里山の景観維持▽対外的および次世代に対する誇りを持つ▽持続可能性――を掲げた。
次期中間処理施設は、印西市吉田字馬込546ほかに新設。敷地面積は約2・4ha。事業手法はDBO方式で、4月10日に総合評価一般競争入札を公告した。設計・建設期間は24〜27年度の4か年、運営・維持管理期間は28〜47年度の20年間の予定。