建通新聞社
2023/05/02
【大阪】近畿地整 安堵町と河川防災ステーション覚書を締結
近畿地方整備局大和川河川事務所は4月28日、安堵町役場で窪田地区河川防災ステーション整備に関する登録証伝達式と覚書の締結式を行った。窪田地区に遊水地や水防センターなどを整備する。2023年度から用地買収に着手し、25年度までに盛土造成を行う考えだ。
締結に先立ち山本浄二大和川河川事務所長は、「窪田遊水地整備は、約10年前から安堵町長をはじめ町役場の皆さまにご協力いただき、本格着手に至った」と感謝の意を示すとともに、今後遊水地整備と一体的に進めていく防災ステーションの利用方法について、引き続き連携して検討していくとした。
安堵町の西本安博町長は、「有史以来、大和川の水害に悩まされてきた。国土交通省の直轄事業として遊水地事業が推進され、同時に河川防災ステーションも施工されることは心強く思う」と述べた上で、「整備完了までには相当の時間がかかるが、町と事務所が心を一つにして一日でも早く完成させ、水害から住民の生命と財産を守りたい」との認識を示した。また、平常時に地域住民が施設で楽しく過ごせるような活用方法についても検討していく考えを示した。
安堵町は、出水時に水防活動を円滑に行うための拠点施設を整備したいとの考えから22年11月30日に国交省に防災ステーション整備要望書を提出。23年3月31日付で整備計画が登録された。
整備場所は安堵町窪田他。大和川河川事務所が盛土造成、根固めブロックなど緊急復旧用資材の備蓄や駐車場などの整備を行い、安堵町が水防センターを設置する。その他、水防活動スペースやサイクリング休憩所なども設ける計画だ。
河川防災ステーションの敷地内にはヘリポートも整備し、水防活動だけでなく救急搬送などの場としても活用する考え。遊水地の面積は約20fで、河川防災ステーションの面積は約1f。地域のにぎわいづくりと防災に対する意識向上を図る。