RC造2階建、一体的整備で総合拠点 県は、農林技術開発センター・農業大学校建替工事の設計業務を標準プロポーザル(総合評価)方式で公告する見通しだ。参加申請書等を受付後、第2四半期に入札予定。最優秀提案者を特定し、契約を締結。18カ月の履行期限で業務に着手する。現時点における延床面積は約5200平方bで、鉄筋コンクリート造2階建てを想定している。
県は、農林技術開発センター、農業大学校のほか、農業大学校研究施設、新規就農相談センター、病害虫防除所も集約する。23年度から24年度に調査や設計を予定。25年度から26年度までの約2年で工事等を行い、27年度の供用開始を目指す。
事業費については建設資材や人件費の高騰を背景に今後増える可能性もあるが、県は現時点において概算50―60億円(備品や付属等含む)を見込む。23年度当初予算に敷地測量と地盤調査費689万7000円、基本設計費5449万8000円、実施設計費1億0115万8000円を計上。24年度までの債務負担行為を設定した。
老朽化で建て替えが必要となっている農林技術開発センターと農業大学校の一体的整備計画に関し県は、新たに設ける施設を「デジタル化、グローバル化に対応できる人と産業を育成する農林業の総合拠点」と位置づけ。2023年度から本格事業に乗り出す。
これらの施設を一体的に整備し集約することで、実践教育と試験研究の連携を促進。新規就農希望者等に対する民間企業、大学、研究員による先進的かつ実践的な講義のほか、研究員が学生に対し先端技術等を指導するとともに、学び直す教育の場も充実させる。アグリビジネスやデジタル技術の実用開発、大規模営農実践、農業のグリーン化等を想定している。
県は28年度以降、現在の同センターなどを解体するほか、ビニールハウスなどの移設または新設を予定しているという。