京都市は4月28日、洛西地域の中核となる洛西ニュータウンの再生などを目的に新プロジェクトを立ち上げた。
洛西地域の再興を図るプロジェクト『洛西“SAIKO”プロジェクト 〜さあ、行こう。洛西のミライへ。〜』の推進本部の本部長を務める京都市の坂越健一副市長が「交通事業では地域公共交通計画の策定に向け会議を行っている。住宅政策では市営住宅の目的外使用許可など様々な取組を進めている。都市計画見直しも地元から提案があり、いま見直しについて佳境を迎えつつある。タウンセンターの活性化、市立芸大の跡地活用、公園の利活用など、重要な局面を迎えている」などと述べ、「一気呵成に進め、できる限り早く取り組んでほしい」と訓示した。
推進本部の副本部長には都市計画局長、西京区洛西担当区長が就き、都市計画局長は事業、スケジュールや予算の決定、進捗管理について本部長を補佐し、洛西担当区長は推進本部の取組の調整を行う。
副本部長の竹内重貴都市計画局長は「洛西地域のポテンシャルは非常に大きい。アクション(行動)、コラボレーション(協働)、コミュニケーション(対話)の3つが重要。できることから進めていきたい。市の部局間の連携はもちろん、地域住民や事業者、京都府、UR(都市再生機構)などと連携していきたい。取組の見える化をしていきたい」、山中かおり洛西担当区長は「洛西地域は、緑豊かで歴史的資源も多く、広い公園もある。特に洛西ニュータウンは歩行者にやさしく、子育てしやすい環境がある。バス路線も充実しており、便利な地域。大枝、大原野、桂坂など特徴ある住宅地が広がっている。今後、タウンミーティングで様々な地域の課題を聴いていく。若者・子育て世代の移住定住を促進したい」などと述べた。
プロジェクトの具体的取組(テーマ)は、@洛西ニュータウンの活性化に向けたタウンセンター等の再整備(▽タウンセンターの再整備につながる取組▽サブセンターの再整備につながる取組等)A公共施設・公有地(大学跡地や公園等)の地域まちづくりに資する活用(▽京都市立芸術大学跡地の活用による地域づくり▽公園の魅力を生かした地域まちづくり▽その他公共施設・公有地の更なる利活用等)B若年・子育て世代の移住・定住の促進(▽市営住宅の空き住戸を活用した若者・子育て世代の入居促進・地域活性化の促進▽若年・子育て世代が購入しやすい住宅の供給促進▽不動産事業者や金融機関と連携した既存住宅の円滑な流通促進等)C持続可能な交通体系の構築(▽若年・子育て世代に向けた利便性向上につながる取組▽公共交通のシームレス化に向けた取組▽モビリティ・マネジメントの更なる推進等)D洛西地域における働く場、学ぶ場の創出・充実(▽若年・子育て世代の移住・定住の誘導につながる働く場の創出・充実▽子育て世代が魅力に感じる特色ある子どもの学びの場の創出・充実等)E上記の実現につながる都市計画の見直し(▽若年・子育て世代の移住・定住の誘導につながる都市計画の見直し等)。
7月末に中間まとめを行い、11月頃には最終とりまとめを行い発表する予定。