建通新聞社(神奈川)
2023/04/28
【神奈川】横浜市山下公園通り周辺まちづくり方針作成
横浜市都市整備局は、山下公園通り周辺のまちづくり方針を作成する。対象地区内には築古の建物が多く建て替えが進むと予測し、ゾーンごとに用途を定め、環境に調和した民間開発を誘導する。方針作成に向け、4月26日に「令和5年度山下公園通り周辺まちづくり検討業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。
対象は中区山下町の山下公園通りと海岸教会通りに挟まれたエリア約11f。現在、横浜マリンタワー、横浜人形の家、県民ホール、横浜合同庁舎など市や県の公共施設の他、ホテルや博物館、オフィスビル、高層マンションなどの民間施設が点在する。1927年に完成したホテルニューグランドは、市が歴史的建造物と認定した、横浜の歴史を象徴する建物だ。
地区の課題として、1960〜70年代に完成した建築物が多いことがある。今後の建て替えを見据えて、まちづくり方針の作成により山下公園の自然や歴史的建築物の風景と調和するとともに、にぎわいを生む施設の建設を促進する。
プロポーザルは5月12日まで参加を、6月2日まで提案書を受け付け、6月末に委託先を特定する。
参加できるのは、▽種目「建設コンサルタント等の業務」を3位までに、かつ種目「建設コンサルタント・都市計画・まちづくり」▽種目「建築設計(監理含む)」を3位までに、かつ細目「構造」「積算」「工事監理」「改修・修繕工事等の設計」―に登録する市内または準市内企業。
業務では、関内・関外地区と山下公園通り周辺の歴史と近年の動向、課題、関係法令を整理し、将来のまちづくり方針を検討・作成する。具体的には、コンセプトや導入用途のイメージ、動線計画、ゾーニングなどを検討する。
履行期限は2024年3月25日。概算業務価格は500万円(税込み)。
〜ヒューリックのホテル新築など進む〜
近年の山下公園通り周辺の状況を見ると、市有施設の横浜マリンタワーが2022年にリニューアルオープン。神奈川県の建物である県民ホールでは、22年度から今後の方向性の検討を開始した。この他、ヒューリックがホテル跡地に新たなホテルを建設するなど、既存建物の改修・建て替えが進んでいる。
提供:建通新聞社