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　薩摩川内市が計画する仮称・上甑島診療所新築事業は、６月にも基本構想策定業務を進めたい考えだ。上甑島診療所に里・鹿島診療所を集約して移転新設するもの。２０２３年度は基本設計の移行まで見込んでおり、早くて９月になるとみられる。
　新施設の整備は、市が策定した「甑島診療所再編方針」に基づいて進める。同方針では、島民の人口減少や各診療施設の維持管理コストが高いなどの課題を踏まえ、島内12市立診療所（うち７施設は出張診療所）の整備方針を上・下甑島に分けて掲げている。
　上甑診療所に集約される里・鹿島診療所は、出張診療所に変更した活用を構想。このうち里診療所では老朽化に伴う屋根改修に着手し、２０２２年２月に行った指名競争（３者）で水建システムが落札した。
　同移転新設に当たっては22年度、現地・現状調査等（アシスト）を実施。23年度は基本構想や基本設計を計画し、当初予算に２５００万円の委託料を計上した。島民や医者らの意見聴取や医療コンサルタントの調査も進めながら、今後の在り方を検討していく。26年４月中の供用開始を目指して、各発注手続きに移る構えだ。
　このほか下甑島では、下甑歯科診療所を下甑長浜診療所（ＲＣ造平屋建て５１４．76�u、１９９８年建設）に移設する予定。施設内に間仕切りなどを設置し歯科診療の機能を持たせる計画で、２月にあった指名競争で中野建設（建築）が落札。設備の入札は中止となっており、今後の再入札も予想される。