国土交通省木曽川上流河川事務所は、2023年度の事業概要をまとめた。業務取扱費を除く23年度当初事業費は、前年度当初から1%増となる88億0866万円となった。
内訳は、河川整備事業のうち、河川改修(特定構造物改築事業費を含む)が1%増の34億6909万円となった他、河川維持修繕は2%増の35億0398万円、河川工作物関連応急対策が2%減の3億4000万円。また、都市水環境整備の総合水系環境整備は17%増となる2億5700万円、公園事業は、国営公園整備が30%減の2億0129万円、国営公園維持管理は1%増の10億3731万円となった。
河川改修では、可児市土田地先の木曽川左岸、大野町下座倉地先の根尾川右岸で護岸整備を行うなど、特殊堤防や排水樋門の改築、河道掘削、護岸整備をはじめさまざまな河川工事を予定する。
木曽川上流特定構造物改築事業(新水門川排水機場)では、1961年6月豪雨と同規模の降雨に対し床上浸水被害の防止を目指し、23年度は樋門改築、仮設水路工などを行う。さらに、問題が顕在化している河道の二極化(砂州上の樹木繁茂等による澪筋河床の極度の深掘れなど)の対策を、江南市鹿子島地先の木曽川、岐阜市大縄場地先から鏡岩地先までの長良川、揖斐川町下岡島地先の揖斐川などで行う。
河川維持修繕(応急対策事業含む)では、瑞穂市中宮地先や安八町牧地先の揖斐川左岸、羽島市小熊地先の長良川左岸などで河道内樹木群の伐開を実施。笠松町無動寺地先の木曽川右岸では被災した護岸の修繕工事、各務原市川島松原地先の木曽川南派川右岸、養老町烏江地先の牧田川右岸などでは堤防機能の維持工事を予定する。
さらに、瑞穂市の糸貫川締切樋門、岐阜市の新荒田川論田川排水機場および新堀川排水機場、養老町の江月排水樋管、羽島市の境川排水機場などでは機械設備の更新や修繕工事を行う。
また、環境整備事業では、自然再生事業として一宮市玉ノ井地先の木曽川左岸においてワンドの環境整備などを実施する。また、水辺整備事業として岐阜市鏡岩地先の長良川左岸において「にぎわいのある水辺空間」を創るかわまちづくり事業の基盤整備を実施する。
国営公園整備事業の23年度工事では、桜堤サブセンター堤内地エリアの地盤改良を実施する。また、フラワーパーク江南T期地区の遊具更新、U期地区の園路広場整備を行う他、ワイルドネイチャープラザおよびかさだ広場の樹木伐採、河川環境楽園の西口駐車場連絡橋災害復旧、自然発見館の空調設備更新、138タワーパークのロビーの空調設備更新を行う。
提供:建通新聞社