石川県の西部緑地公園再整備構想検討委員会(委員長・鍔隆弘金沢美術工芸大学教授)の第3回会合が25日、県庁で開かれ、同公園全体の再整備構想骨子案が提示された。
骨子案では再整備のコンセプトを「幸せを実感する心地よい緑と夢の空間」と定め、県立野球場と産業展示館は既存施設を利用しながら整備できるとした。
プロ野球規格に適合した新県立野球場や新産業展示館(展示面積約1万1000平方メートル以上を想定)のほか、新たにスケートボードや3×3などができるアーバンスポーツパーク、ランニング道路、全天候型の屋内遊戯施設、民間利便施設(カフェなど)、芝生広場、親水空間などを設置する。これらの施設の中心には芝生広場を配置し、周回道路(リングロード)により各施設を円滑に結ぶ。
臨時用合わせて約4000台(現有台数と同程度)の園内駐車場は分散して配置し、新産業展示館の隣接地には立体駐車場を導入する。
仮設だった公園北側出口は混雑緩和を目的に常設化するほか、新たにイベント開催時のシャトルバス用出入口も増設する。
委員からは「ユニバーサルデザイン導入に向けた意見聴取を早めに行うべき」「利用者を交通事故から防ぐ動線の確保を」「魅力創出に向けた商業的コンテンツが十分に出されていない」などの意見があった。
今後はパークPFIを視野に入れながら県議会での意見交換やマーケットサウンディング(直接対話での情報収集)とパブリックコメント(意見公募)を経て、年内には最終案を取りまとめる。