京都府は20日、第三次戦略的地震防災対策の推進プランの進捗状況を明らかにした。
府の戦略的地震防災対策推進部会に報告したもので、主な内容をみると、令和6年度までに90%の耐震化率を目指す「警察本部、警察署の耐震化」について、令和4年度の耐震化率は77・7%(21/27)となっている。
耐震改修による警察署等の耐震化は平成27年度で終了。以後は建替えによる耐震化を推進。直近では、令和2年度に警察本部新庁舎の運用に伴い、警察本部旧本館等の運用を廃止。令和3年度は宇治警察署建替工事に係る実施設計を進めた。令和4年度は宇治警察署建替工事を開始し、舞鶴警察署の建替工事に係る基本計画を策定。
令和5年度発注見通しに舞鶴警察署基本・実施設計業務を盛り込んでおり、第2四半期に実施する予定。工期は17ヵ月。
低地地域の河川施設の耐震化では、実績として「城陽排水機場の概略検討を実施」、「新川・西羽束師排水機場の耐震化の補助事業化に向けて長寿命化計画の策定に着手」。
府営住宅の耐震化では、令和4年度に芥子谷団地の道路改良が完了、向日台団地のPFI事業者が決定し事業着手、城南団地の基本計画、測量を実施。
城南団地は、令和5年度に事業着手。現入居者に仮移転をしてもらいながらの建替えとなるため、工区を3つに区切り、順次建替えを実施する。全体計画として現4棟175戸を解体し、4棟110戸を建設する。
府災害対策本部を備えた危機管理センターの設置(常設)では、令和4年度は実施設計を進めた。
令和5年度から整備工事に着手する(4月17日に京都府危機管理センター(仮称)整備工事(建築工事)を一般競争入札で公告。また4月11日に京都府危機管理センター(仮称)映像情報システム構築業務を一般競争入札で公告)。
各市町村の計画に基づく備蓄倉庫の整備では、令和2年度に八幡市、3年度に南山城村、4年度に京丹波町で実施、5年度は宮津市を予定。
このほか、▽府の防災拠点施設(庁舎、警察署、避難所等)の耐震化…耐震化率93・9%(令和4年度。暫定値)▽市町村防災拠点施設の耐震化…耐震化率95・6%(令和4年度。暫定値)▽市町村立の公共施設(府民会館・公民館等)の耐震化…耐震化率76・9%(令和4年度。暫定値)▽市町村立の公共施設(体育館)の耐震化…耐震化率93・4%(令和4年度。暫定値)▽府管理の緊急輸送道路の改良整備…改良率89%(全706・5q中634・2q)▽府管理の緊急輸送道路の道路橋の耐震化…27橋のうち、3橋は事業完了。残る24橋のうち21橋は事業中▽府立大学の耐震化…(実績)府立医科大学では耐震化を含めた基本計画を策定済み。府立大学では、耐震改修を含めた基本計画を策定予定▽公立幼稚園の耐震化…非木造の耐震化率93・8%(令和4年4月1日現在)▽公立学校の吊り天井対策、その他の非構造部材等の耐震化…吊り天井対策が必要な棟数は小・中学校で4棟(令和4年4月1日現在)、吊り天井等以外の非構造部材の耐震化率(幼稚園は85・2%、小・中学校は73・1%、高校は29・2%、特別支援学校は56・5%)▽活断層ごとに地震発生時の被害様相を想定した地震防災対策を検討して地域防災計画に反映…令和5年度に花折断層帯の地震被害想定の見直しを実施(3000万円予算化)。