多治見市は、建設から約50年が経過し、老朽化や耐震性能の低さなどを理由に本庁舎を駅北庁舎隣接地(音羽町1ノ233)に建て替える新庁舎について、2023年度に基本計画の策定支援、基本設計、一部基本構想をまとめて公募型プロポーザルで選考する予定だ。履行期間は23年度から24年度までをまたぐかを検討している。
建設地はJR多治見駅から徒歩2分。整備に当たり虎渓用水広場との一体性を確保する。当初の計画では、延べ面積は8010平方b、敷地面積は5860平方b。
23年度の当初予算では、建設準備事業費として基本構想、基本計画、基本設計の策定や、既に着手している地質調査へ3億5835万円を充てている。同事業費には、23年度中に発注予定の埋蔵文化財発掘調査費も含まれる。
コンセプトを公表「市行政の中核的施設」へ
市はこのほど、基本構想の策定に向け、「市行政の中核的施設」、「まちづくりの中心的拠点」とするなどのコンセプトを公表した。
新庁舎の配置や基本要件について、新庁舎2階を北側で駅北庁舎2階、南側で南北自由通路と接続することで、駅南市街地再開発事業により整備された各施設から、ペデストリアンデッキや南北自由通路を経由して両庁舎まで結ばれる。また、虎渓用水広場を新庁舎の前庭として位置づけ、新庁舎1階と同広場を一体的に運用し、駅北地区でのにぎわいの拠点とする。
これからの基本計画策定に向けて、「ユニバーサルデザインや来庁者・職員の安心・安全確保、ICT技術の活用、5S+S(職場環境改善)に向けた取り組み、環境配慮、長寿命、合理性、経済性などに十分配慮するべき」としている。また、検討課題として、テナントスペースの設置や駐車場(来庁者・公用車用)の在り方などを挙げている。
今後は、まとめたコンセプトを5月から6月に地区懇談会で説明し、市でも構想を早ければ7月にも策定する予定。
提供:建通新聞社