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建設経済新聞社
2023/04/20

【京都】京都駅南部など高さ規制緩和 4月25日施行

 京都市は、3月の都市計画審議会で承認した都市計画の見直しについて、4月25日に施行する。防火地域など現行より制限を強化する規定については周知期間を経て9月25日施行予定。
 変更のポイントは「新たな拠点の形成」「若い世代をひきつける居住環境の創出」「隣接市町の都市開発や将来的な都市基盤との連動による一体的・連続的なまちの形成」「工業地域における多様な立地ニーズへの対応」の4点。
 主な内容をみると〈京都駅南部〉を新たなオフィスやラボが集積し、南部創造をリードする新たな拠点とする。
 要件を満たせば建築物の高さを20mまたは25mから「31m」に緩和する。主な要件はア・敷地面積500u以上、イ・敷地が幹線道路(油小路通、烏丸通、竹田街道(九条通以北)、河原町通、九条通)に6m以上接する、ウ・aまたはbいずれかの建築物(aは事務所または研究施設、bはaに利便施設等(店舗、飲食店、保育所、共同住宅等)を併設した建築物)。
 このほか、道路境界線から11mの範囲を防火地域に変更する(9月25日施行予定)。
 〈梅小路京都西駅周辺〉は、まちの活性化と回遊性を生み出す京都の新しい顔と位置付ける。
 要件を満たせば高さを20mから「31m」に緩和する。要件はア・1階の1/2以上のにぎわい用途(住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、車庫、駐輪場、倉庫以外)を1階に併設した建築物、イ・敷地が七条通・七本松通に2m以上接する。
 〈らくなん進都(鴨川以北)〉は、創造的・革新的な企業が集積し、クリエイティブな人々や若い世代をひきつける新たな拠点とする。
 特定用途誘導地区を活用。誘導施設は容積率を上乗せする。建築物全体に占める事務所、研究施設の床面積の割合が1/2を超え、建築物の敷地や建築物の配置等に関する要件(ア・公共施設の整備を伴うものであること(道路、公園、広場、緑地など)、イ・市民、事業者、学生など広く一般の用に供される、産業や文化、交流機能を備えること(コワーキングスペース、自社の展示スペース等、学生や子どもたちの学びの場、オープンイノベーションや人材育成につながるセミナー・イベント等を開催できるスペース等)、ウ・建ぺい率が50%以下であるもの、エ・当該建築物のある地域の良好な景観の形成に支障がないもの、オ・建築物の敷地および建築物の配置が次の要件を満たすもの(容積率の最高限度により異なる要件を設定。▽容積率の最高限度1000%…敷地面積の最低限度1万u、敷地境界線からの外壁の後退距離10m、▽容積率の最高限度800%…敷地面積の最低限度5000u、敷地境界線からの外壁の後退距離5m、▽容積率の最高限度600%…敷地面積の最低限度2000u))。高さは20m等から「無指定」に変更。
 〈竹田駅周辺〉は、商業・業務機能が集積する南部創造の新たな拠点とする。
 竹田駅、くいな橋駅周辺は、容積率を200%等から「400%」に緩和。高さを20mから「31m」に緩和する。国道24号沿いや伏見駅付近は、高さを20mから「31m」に緩和する。
 〈東部方面の外環状線沿道〉は、京都の東の玄関口として、若い世代をひきつける新たな魅力を創出・発信する。
 空間創出高度地区において、要件を全て満たし、かつ、当該建築物のある地域の良好な景観の形成に支障がないと市長が認めた建築物は高さの最高限度を「無制限」、その他の建築物は「31m」とする。敷地が外環状線・新十条通に2m以上接し、次の要件を全て満たす(ア・1階の床面積の1/2以上のにぎわい用途(住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、車庫、駐輪場、倉庫以外)を1階に併設した建築物、イ・外環状線・新十条通沿いに歩道状の空地を幅3m以上設ける、ウ・外環状線・新十条通以外の道路境界線・隣地境界線から2mの外壁後退)。
 〈桂川・洛西口駅周辺〉は、若年・子育て世代のニーズに合った多様な住まい方を選択できる職住近接のまちとする。
 久世橋の西側沿いや国道171号沿い等で高さを20mから「31m」に緩和する。
 〈向日町駅周辺〉は、京都都市圏としての求心力を高める新たな拠点とする。
 産業集積特別工業地区第二種地区として、誘導用途(工場、事務所、研究施設、倉庫)について、容積率を200%から「400%」、高さを31mから「無指定」に変更する。
 〈淀駅周辺〉は、京都都市圏としての求心力を高める新たな拠点とする。
 産業集積特別工業地区第一種地区として、誘導用途(工場、事務所、研究施設、倉庫)について、容積率を200%から「300%」、高さを20m等から「無指定」に変更する。