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建通新聞社(神奈川)
2023/04/19

【神奈川】横浜市 豊岡町複合施設整備支援を三菱総研

 横浜市教育委員会は、豊岡小学校の建て替えで民間施設などの新たな機能を付加する(仮称)豊岡町複合施設を整備する。本年度中に基本構想と事業計画を策定するため、公募型プロポーザルにより支援業務の委託先に三菱総合研究所を選定した。契約額は4675万円(税込み)。履行期限は2024年3月29日。学校を軸にさまざまな機能を持つ施設を集約化して地域をつなぎ、活性化を促す。
 公共施設は▽豊岡小▽鶴見図書館▽鶴見保育園▽つるみ区民活動センタ―などを複合化する。
 業務では施設のコンセプトやまちづくりとの関係、規模、機能、配置計画、事業手法の考え方を整理し、基本構想(案)を7月にもまとめる。
 事業計画については基本計画と事業手法、運営計画、事業スケジュールなどを事業計画(案)として、10月をめどにまとめる。PPP手法を想定した場合は実施方針(案)や要求水準(素案)も整理する。
 再整備予定地は鶴見区豊岡町27ノ1の豊岡小の西側敷地。面積は9720平方bで、用途地域は商業で建ぺい率80%、容積率400%。

〜対話でPFI―BTOの提案〜

 市は1月17日〜3月3日に、複合施設の整備手法や魅力を向上させるアイデアについて、民間事業者へのサウンディング調査を実施した。事業手法として、PFI―BTOなどの提案があった。横浜市の子育て応援施策に取り組む他、学校施設を地域に開かれた魅力ある施設とするなどのアイデアが出た。民間施設としては、学習塾などの教育機能、ジムやプールといったスポーツ機能を想定する。
 参加したのは▽建築・土木12社▽賃貸2社▽建物管理4社▽各種調査企画など5社▽施設運営4社▽その他4社―の計31社。
 参加企業から公共施設部分の整備手法について、PFI―BTOやDBO、民間事業者が建物を整備し、その床を市にリースする方式などの提案があった。事業期間は10〜20年程度を想定する。
 民間施設部分は、整備主体として市と民間事業者のどちらが適切か意見が分かれた。市が定期借地権を設定し、民間事業者が整備する場合は50〜70年程度の事業期間を見込む。
 魅力ある機能については、▽横浜市型子育て応援モデルとなる施設▽地域交流・にぎわい創生の拠点▽学校の施設を放課後や休日に活用しサービスを提供―などのアイデアがあった。空間づくりでは、類似公共施設を一体化し管理を効率化することや、開放的な空間づくり、学校施設を利用していない期間は地域に開放するなどの提案があった。
 民間機能としては、教育や学童、学習スペースを提供するなど子育て支援に関する意見があった。さらに、コワーキングスペースやイベントスペース、エリアマネジメントの拠点として地域のコミュニティーを活性化させるアイデアも出た。この他にはカフェやスポーツジム・プール、サテライトキャンパス、物販店舗などさまざまな提案があった。
 この他、物価上昇リスクを懸念する声や市内企業の参画を促す意見、市内外の企業のマッチング機会を提供してほしいとの要望があった。

提供:建通新聞社