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建通新聞社(静岡)
2023/04/19

【静岡】22年度の県発注工事 入札不調の発生率低下

 2022年度(22年4月〜23年3月)の静岡県交通基盤部と経済産業部の入札不調・不落発生率(開札件数に対する不調・不落件数の割合)は10・9%となり、前年度と比べ1・0ポイント低下した。22年度は、22年9月に発生した台風15号の応急復旧などにより、下半期に入って前年同月の発生率を上回る月が続いていたものの、通年としては前年度の発生率を下回った。1者入札や応募者ゼロに伴う「中止」の件数が前年度から大幅に減少した。
 交通基盤部と経済産業部が22年度に開札した指名競争入札と一般競争入札2960件のうち、入札不調・不落は322件で発生した。
 内訳は、1回目・2回目の応札が予定価格を超え、入札中止や不調・不落随意契約へと移行した「再度入札」が136件、一般競争入札の応札者や指名競争入札の辞退によって入札参加者が1者だったり、参加者が無かった「中止」が78件、全参加者が最低制限価格を超過するなどの「その他」が108件。このうち、中止は前年度と比べて53・6%と半減し、全体としての発生率の低下につながった。
 県発注工事の22年度の入札不調・不落の発生率は、現場代理人の兼任要件の拡大や工事着手日選択型工事の対象工事の拡大といった対策を講じたことにより、上半期は単月の発生率が前年同月を下回る月が多かった。
 ただ、9月に発生した台風15号の応急復旧などで一時的に需給が逼迫(ひっぱく)し、22年11月の発生率が5・6ポイント、23年1月が4・5ポイントそれぞれ上昇したものの、最終的な発生率は前年度を1・0ポイント下回る10・9%となった。
 県は、台風15号で被害を受けたインフラ復旧の本格化に備え、23年度にさらに入札不調・不落対策を強化。指名競争入札で初回入札者が1者であった場合、これまでは入札の執行を取りやめていたが、緊急性が高く、再入札となると早期復旧に影響を与える災害復旧工事・業務については、参加者が1者であっても開札する対応へと見直した(電子入札案件に限る)。