高知県警察本部は、宿毛警察署の移転に向け、建築主体、電気設備、機械設備の3工種に分離して早ければ6月に一般競争入札を公告し、9月議会での承認案件とする意向だ。2023年度当初予算には工事費2億1117万円を計上し、24年度までの債務負担行為として限度額8億9779万円を設定している。
南海トラフ地震による津波浸水対策として宿毛警察署を高台に移転新築する。新宿毛署の規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ約2200平方b。必要な課室や道場、会議室、車庫、倉庫などを設ける。建設地は宿毛市希望ケ丘。22年度に供用開始した宿毛市新庁舎の西隣に用地を確保している。
県警本部ではこの他に室戸署の移転も計画しており、順調なら8月に公募型プロポーザルで設計者の選定手続きを開始する。規模は現庁舎の鉄筋コンクリート造造3階建て延べ1197平方bより大きくなる見込み。24年度半ばの新宿毛署完成後に建設工事に着手し、25年度末の完成を目指す。建設地は室戸市室津の県道椎名室戸線沿い。
県内の警察施設では高知南警察署、安芸警察署、南国警察署香南警察庁舎、中村警察署清水警察庁舎、奈半利駐在所など津波浸水想定区域内に位置する警察署・駐在所が多数あり、今後移転や改築などの具体的な計画を検討していく。
提供:建通新聞社